2015 Fiscal Year Research-status Report
AIMと糖代謝異常およびメタボリックシンドロームに関する疫学研究
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15K19229
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
秦 明子 徳島大学, 大学病院, 特任助教 (20570948)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | AIM / コホート研究 / メタボリックシンドローム / 糖代謝異常 / 疫学 / IgM |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、平成20年度に徳島県の職域コホートに参加した方の保存血清を用いて血清中のAIM(apoptosis inhibitor of macrophage)濃度とIgM濃度を測定した。血清AIM濃度は平均値4.4±1.8μg/ml、血清IgM濃度は平均値84.4±40.4mg/dlであった。平成20年度に疫学調査を受診した20~60歳の男性労働者369名を6年間追跡し、血清AIM濃度と糖代謝異常およびメタボリックシンドローム発症との関連を検討した。血清AIM濃度を3分位し、血清AIMのレベル別に糖代謝異常およびメタボリックシンドローム発症との関連を検討したところ、T1群と比べてT2群ではHR 2.32(95%CI:1.21-4.44)、T3群ではHR 1.54 (95%CI:0.74-3.21)とT2群で有意なメタボリックシンドローム発症リスクの上昇が認められた。一方、血清AIM濃度と糖代謝異常発症との関連は認められなかった。更に、AIMとIgMは複合体を形成するため、その関連を検討したところ、血清AIMと血清IgMの相関係数は0.55と有意な正相関を示した。しかし、血清IgMの影響を調整しても、血清AIM濃度と糖代謝異常およびメタボリックシンドローム発症との関連に変化は認めなかった。 今後、血清AIMと肥満との関連性を検討し、その影響を考慮した上で血清AIM濃度と糖代謝異常およびメタボリックシンドローム発症との関連について解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成20年度の徳島県職域コホート参加者の保存血清中AIM濃度とIgM濃度の測定を既に終了した。また、平成27年度の追跡調査を実施し、糖代謝異常やメタボリックシンドローム発症の情報収集を実施できている。更に、血清AIM濃度と糖代謝異常およびメタボリックシンドローム発症との関連も解析を進めており、当初の計画通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度も引き続き追跡調査を実施し、メタボリックシンドロームや糖代謝異常発症の情報収集を継続する。追跡期間の延長によるメタボリックシンドロームや糖代謝異常の発症者数を増やすことで、血清AIMと糖代謝異常およびメタボリックシンドローム発症との関係に関するより詳細な検討が可能になることを予定している。更にAIMおよびIgMは肥満との関連が強いとの報告があるため、肥満との関連性を検討し、その影響を考慮した上で血清AIM濃度と糖代謝異常およびメタボリックシンドローム発症との関連について解析を行う。
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Causes of Carryover |
新規機器購入によりIgM測定に必要な試薬数が当初予定数よりも少なくなったため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度も糖代謝異常やメタボリックシンドロームなどの代謝異常の発症情報を得るため、引き続き追跡調査を実施する。追跡調査の際に実施する血液検査等の物品費として研究費を使用する。更に、追跡期間の延長で得られたデータを整備し、AIMと糖代謝異常およびメタボリックシンドローム発症との関連を詳細に検討する。今回得られた研究成果は国内学会、国際学会で発表するとともに、英文誌への投稿を予定しているため、これら学会への参加費用や投稿費用として研究費を使用する。
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Research Products
(1 results)