2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K19246
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
金子 美穂 (後藤美穂) 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (50599909)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ロタウイルス / 種間伝播 / 全ゲノム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、国内外においてネコロタウイルスと類似の遺伝子型構成をもつロタウイルスがヒトから相次いで検出されているが、このようなネコロタウイルス様ヒトロタウイルスの起源は明らかとなっていない。本研究は、日本のネコから分離したネコロタウイルスの全ゲノム解析を行い、ネコロタウイルス様ヒトロタウイルスと比較することにより、ネコとヒトの間におけるロタウイルスの伝播と進化の過程を理解することを目的とする。 平成28年度は2016年4月28日~2017年3月31日の期間に産前産後休業および育児休業の取得により研究を中断した。そのため、研究成果は 1)ネコロタウイルスのG遺伝子(G3・G6遺伝子型)とP遺伝子(P[3]・P[9]遺伝子型)をPCRにより特異的に増幅するプライマーの設計、2)ロタウイルスの種間伝播に関する文献の検討、3)次世代シークエンサーによるロタウイルスの全ゲノム解析に関する情報の収集、にとどまった。近年、ブタロタウイルス様ヒトロタウイルスの検出が多く報告されており、本研究の目的であるネコロタウイルス様ヒトロタウイルスの種間伝播と進化の過程を理解するうえで重要な比較対象となる。 平成29年度はネコロタウイルス特異的プライマーを用いてネコ糞便上清中に含まれるネコロタウイルスの検出を試みるとともに、次世代シークエンサーの使用によりネコロタウイルスとネコロタウイルス様ヒトロタウイルスの全ゲノム解析を効率的に進めたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2016年4月28日~2017年3月31日に産前産後休暇および育児休業取得により研究を中断したため。
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Strategy for Future Research Activity |
シークエンスの方法として当初予定していたサンガー法に代わり、次世代シークエンサーを使用する。
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Causes of Carryover |
2016年4月28日~2017年3月31日の期間、研究の中断により研究費を使用しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
未使用額は次世代シークエンサーによるシークエンスに必要な試薬等の購入に充てたいと考えている。
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