2018 Fiscal Year Annual Research Report
Total Nutrition Status in Patients with Dementia
Project/Area Number |
15K19297
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 友彦 東京医科大学, 医学部, 助教 (70421071)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | サルコペニア / 認知機能障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
「加齢に伴う筋肉量の減少及び筋力の低下」を来す病態であるサルコペニアが注目されている。認知症にて体重減少をきたすことも知られているが両者の関連を検討した研究はほとんどない。認知機能低下と骨格筋量栄養状態の相関、栄養療法介入による効果の判定を目的として研究を行った。 Asian Working Group for Sarcopenia(AWGS)の診断基準にてバイオインピーダンス法を用いてサルコペニアの診断を行った。外来に通院している対象者の約4割にサルコペニアを認めていた。サルコペニア群では、やや女性が多く、身長が低く、体重・BMIも低値であった。神経心理検査ではGeriatric Depression Scale(GDS-15)ではうつ傾向は有意差を認めず、Mini-Mental State Examination(MMSE)では有意に低下を認めた。生活活動としてBarthel lndexにおいても低値であった。 また採血上、サルコペニア群では、中性脂肪・コリンエステラーゼ・DHEAの低下、総コレステロール・HDLコレステロール・アディポネクチンの上昇を認めた。アミノ酸プロファイルではサルコペニア群にてバリン・イソロイシン・ロイシン等の分岐鎖アミノ酸・必須アミノ酸・総アミノ酸等の低下を認めていた。 採血にてサルコペニア群においてロイシン・総アミノ酸等の低下を認めていたことよりロイシン含有食品を用いて栄養介入を行った。少数の介入であったが、介入群全体では筋量・筋力の改善の有意差は認めなかった。しかしながら低Skeletal Muscle mass Index(SMI)群ではロイシン含有食品摂取のみでSMIの改善を認めており、高齢サルコペニアのリスクの高い患者が筋力低下や筋量の低下が認めなかったことより一定の効果は認めている可能性が示唆された。
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