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2015 Fiscal Year Research-status Report

ヒト食道組織内アセトアルデヒド測定 -食道組織内還流装置による新たな試み-

Research Project

Project/Area Number 15K19308
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

八田 和久  東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 助教 (30706932)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2017-03-31
Keywordsアセトアルデヒド / 食道組織内還流装置
Outline of Annual Research Achievements

平成27年度は、食道組織内アセトアルデヒド測定に向けて、微小還流針を用いた食道組織内還流装置の完成と食道組織内還流システム構築を目標とした。まず、安全に食道組織内に微小還流針を留置するため、東北大学大学院医工学研究科と議論を行い、食道組織内還流装置本体からの流入路、流出路のステンレスチューブは外枠チューブで被覆されるように設計し、また、微小還流針を収納可能な構造とした。その後、食道モデルなどを用いて強度実験を行い、不具合の修正に努め、試作品を完成させた。
続いて、ブタ食道切除標本にアセトアルデヒドを浸し、本微小還流装置を用いてのアセトアルデヒド濃度測定を行った。この実験を行った目的としては、アセトアルデヒドは沸点が21℃と低く、揮発しやすいため、微小還流装置を用いての食道組織内アセトアルデヒド濃度測定が可能かを判定するためである。その結果、高濃度アセトアルデヒドの場合には、微小還流装置を用いての食道組織内アセトアルデヒド濃度測定が可能であり、本装置にてアセトアルデヒド濃度測定が可能であることが判明した。しかし、100µMと低濃度のアセトアルデヒドに浸した場合には、本装置を用いてのアセトアルデヒド濃度測定が検出感度以下との判定になった。ブタ食道切除標本での実験のため、参考結果とはなるが、低濃度のアセトアルデヒド濃度測定が困難な可能性がある。
ヒト食道生検でのアセトアルデヒド濃度測定実験も可能ではあるが、微小還流装置でのアセトアルデヒド濃度測定のメリットは、継時的な測定が可能なことである。今後は、生体ブタを用いて微小還流装置でのアセトアルデヒド濃度測定を行っていくが、その際に、微小還流針留置部位近傍よりの生検も行い、各々のアセトアルデヒド濃度の比較を行う。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

東北大学大学院医工学研究科と共同で食道組織内還流装置の試作品を完成させた。デザインは、上記に示す通りである。また、上記のように食道組織内還流装置を用いての高濃度アセトアルデヒドの濃度測定が可能であることがわかった。しかし、安全性の面ではヒト生体内での使用実績がない素材も使用していることから、ヒト生体内での食道組織内還流装置を用いての測定には大きなハードルがあることも判明した。
一方で、食道生検を用いての食道組織内アセトアルデヒド濃度測定が可能であることもわかってきた。

Strategy for Future Research Activity

食道組織内還流装置を用いての食道組織中アセトアルデヒド濃度測定については、今後生体ブタを用いて測定を行っていく。最終的にはヒト生体内での食道組織内還流装置を用いた食道組織内アセトアルデヒド濃度測定を目標としているが、上記のごとく安全性の問題点があることから、その解決には時間を要する可能性もある。
一方で、生検組織を用いての食道組織内アセトアルデヒド濃度測定も可能なため、今後は生体ブタを用い、食道組織内アセトアルデヒド濃度測定の際に微小還流針留置部位近傍より生検を行って、微小還流装置からの採取試料、生検検体のそれぞれのアセトアルデヒド濃度を比較し、同等のアセトアルデヒドの採取が可能かを判定していく。

Causes of Carryover

本年度に行う予定であった生体ブタを用いた食道組織内還流装置の動物実験が次年度にも行うことになったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

生体ブタを3頭を用いて、内視鏡を用いた食道組織内への安定した還流針の留置の可否、食道組織中アセトアルデヒド採取の可否、安全性試験を行うことを追加して予定している。

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Published: 2017-01-06  

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