2017 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of the molecular mechanisms of pathogenesis caused by PBC susceptibility polymorphisms
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15K19314
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
人見 祐基 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (10525819)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ゲノムワイド関連解析 / 原発性胆汁性胆管炎 / 遺伝子多型 |
Outline of Annual Research Achievements |
原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、慢性進行性の胆汁鬱滞性肝疾患であり、胆管上皮細胞に対する自己免疫反応の関与が示唆されている一方で、その発症・進展機序は未だ不明なままである。 平成28年度中に、申請者らの研究グループは、疾患の罹りやすさに関連する遺伝子を網羅的に探索するゲノムワイド関連解析(GWAS)を用いて、HLAやTNFSF15など合計8ヵ所のPBC感受性遺伝子を同定した(Kawashima M et al, 2017)。 今年度は、上記GWASにて同定された日本人PBC感受性遺伝子の一つであるNFKB1/MANBAを対象に、発症に直接寄与する機能的遺伝子多型(causal variant)の同定、PBC発症機序の解明を目的として、以下に示す研究を併せて実施した。 まず、2,049例の全ゲノムDNA配列データ(東北大学東北メディカル・メガバンク機構が保有)を参照配列とするインピュテーション解析およびHigh-density association mappingのデータを利用し、PBC感受性との非常に強い関連(P < 1.0 × 10-7)を示す100ヶ所以上の一塩基多型(SNP)を検出した。さらに、in silico解析・in vitro機能解析を実施し、転写因子LEFの結合部位に存在するSNPであるrs17032850、および、転写因子RXRaの結合部位に存在するSNPであるrs227361をcausal variantとして同定するとともに、これらのSNPsに起因する発症メカニズムを解明した。e-QTL(発現量的形質遺伝子座)解析において、これらのSNPsと多数の遺伝子との間で、非常に強い相関が見られた。(論文投稿中)
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Research Products
(8 results)