B細胞からみたB型肝炎ワクチンの限界と可能性

2016 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 15K19352
• Research Institution: National Center for Global Health and Medicine
• Principal Investigator: 土肥 弘義 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 上級研究員 (70465102)
• Project Period (FY): 2015-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: B型肝炎ワクチン / B細胞 / ELISPOT

Outline of Annual Research Achievements

２年目にあたる平成28年度は、昨年度に引き続きサンプルの回収とその解析を行った。
(1)B型肝炎(HB)ワクチン投与時の免疫応答の解析、不応答例の解析
平成27、28年度にわたりサンプルの回収を行った。当初の予定通りのサンプルの回収ができ、それらの末梢血単核球細胞(PBMC)と血清の解析を行った。ワクチン接種前後において採取したPBMCを用いて、抗体産生細胞であるB細胞、T細胞の変化を測定した。さらにBioplex systemを用いて、ワクチン接種によるサイトカイン・ケモカインの変化もあわせて測定している。ワクチン接種後の血清のHBs抗体を測定し、抗体獲得の可否や獲得抗体価と解析した免疫細胞との相関を解析している。現在、それらのデータを順次解析しており、29年度に発表していく予定である。
(2) HBV特異的B細胞ELISPOT
平成28年度より施設を移動したため、解析する機械が異なることもあり再度セットアップを行った。機器的な問題よりプレートの変更が必要になったこともあり、再度安定した特異的Spot検出の条件を検討している。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成28年度より所属施設が変更となったため、主に使用しているFlowcytometerとELISPOT readerの機種が変更となり、再度設定が必要となった。前者については同様であったが、ELISPOT　readerについては現在条件の再設定を行っているところである。サンプルの回収は順調に終了しており、そのデータはすでにとり終わっている。今後は予定通り解析をすすめ、発表していく予定である。

Strategy for Future Research Activity

Flowcytometryおよび血清解析のデータは回収済みであり、そのデータを解析していく。現在までの解析データを、順次学会にて発表していく予定としている。

Causes of Carryover

収集検体の解析については順次行っていく予定であり、そのサンプルの計測は順調に終了している。平成28年度より所属施設が移動となり、全体での使用可能な研究費が増えたため、本科研費からの支出分が減少した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

引き続き行う実験に研究費を回すことができる。