2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K19429
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
扇野 圭子 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (40573324)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 肺癌 / FGF9 |
Outline of Annual Research Achievements |
FGF9の肺小細胞癌に与える影響を明らかにするためにin vitro及びin vivoの実験を計画した。まずは肺小細胞癌細胞株におけるFGF9の発現をmRNAレベルで確認した。各種細胞株においてFGF9の発現は異なり、その発現の絶対量の違いによって、今後予定するFGFR阻害薬を用いた治療反応に差が出るかを確認していく方針である。また、その機能的役割を評価するため、siRNAを用いてFGF9をknock downし、細胞増殖、腫瘍形成能、および下流シグナルへ及ぼす影響を評価した。以前提示した非小細胞肺癌の細胞株のデータとの比較含めて現在データ検討中である。FGF9を肺上皮細胞に過剰発現させたモデルを作成し、FGF9過剰発現に伴う癌化能、腫瘍形成能を評価する予定であるが現在準備中である。上記データを受けて、In vivoでFGF9依存性の肺小細胞癌を形成させ(免疫不全マウスの皮下に腫瘍を移植する)FGFR阻害剤を投与し腫瘍増殖抑制、腫瘍縮小効果を評価する。予定とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
小細胞癌の細胞株を各種用いて実験を進めている。小細胞癌の細胞株は浮遊細胞であり、siRNAの効率がなかなか高められず、次のSTEPに進まず繰り返すことがある。増殖スピードも細胞株によって様々であること、当方の実験におけるエフォートが上がらず進行が想定範囲外に遅くなる可能性があり、研究分担者と協力しながら実験を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
実験を円滑に進めるための細胞準備、マウス購入のタイミングおよび研究分担者との協力を強化し、スケジュールを綿密に組むことを目標とする。データに応じて実験内容の変更を余儀なくされる際は研究室ミーティングでディスカッションを行い実験計画の再調整を適宜行う。
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Causes of Carryover |
昨年度は抗体、マウスおよび周辺資材、リガンド、細胞株など当実験室に既存の物品を使用したものが多く、新たな資材購入を要さない実験STEPが多く含まれていたことがあげられる。研究エフォートの関係から関係学会参加ができず、次年度は研究領域での学会参加を予定しより多くの最新データの収集に努める。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在の当方研究室の細胞株など、再利用できるものや当実験室のハード面の施設などは既存のものを活用し、抗体や消耗品については必要時に購入を予定する。次年度の方がマウス関連などコストの高い消耗品が多く支出されるため、これらの支出を当てる。
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