2015 Fiscal Year Research-status Report
CD271を発現する肺扁平上皮がんの解析と治療戦略への応用
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15K19437
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Research Institution | Miyagi Prefectural Hospital Organization Miyagi Cancer Center |
Principal Investigator |
小齋 仁美 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん先進治療開発研究部, 共同研究員 (70728203)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 肺癌 / 扁平上皮癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、扁平上皮がんのがん幹細胞(CSC)マーカーとして同定されたCD271に着目し、肺扁平上皮がん幹細胞における機能解析と臨床応用に取り組む。特に、①肺がん「がん幹細胞」の機能発現におけるCD271細胞内ドメインの果たす役割は何か?、②がん幹細胞性の発揮に関わるエフェクター分子および複合体は何か?③CD271の活性化するパスウェイおよび標的遺伝子は何か?、④CD271を標的とした特異的治療法の開発は可能か?の4点を検討する。まず第一にCD271シグナル解析を行った。細胞内領域欠損体(dC)およびDeath Domain欠損体(dDD)を作成し、これらCD271変異体を用いて細胞増殖に関与するかを調べたところ、dCでは増殖が抑制されることが示唆された。細胞内ドメインにおいて、DD領域以外が細胞増殖に関与していた。そこで、扁平上皮癌細胞株を用いてCRISPR/Cas9法によりCD271欠損細胞樹立を試みている。一方、CD271の標的遺伝子を同定するため、CD271陽性分画と陰性分画にソーティングしマイクロアレイ解析を行った。シグナル伝達および細胞周期関連の遺伝子群に変動が認められたため更に詳細な解析を加える予定である。さらに、CD271会合分子の解析のためCD271にOne-Streptタグを付加したコンストラクトを作成した。網羅的プロテオミクス解析に向けた準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ予定通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り進める予定である。変更はない。
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Causes of Carryover |
順調に研究が進んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初予定通り全額使用する予定である。
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