2015 Fiscal Year Research-status Report
安静時機能的MRIの萎縮補正高精度解析手法の開発と認知症早期診断法の確立
Project/Area Number |
15K19495
|
Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
樋口 さとみ 岩手医科大学, 医学部, 助教 (70418515)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | PVE補正 / rs-fMRI |
Outline of Annual Research Achievements |
健常高齢ボランティア7名を対象に、既設の7 Tesla MRI (MR750, GE Healthcare)を用い、T1強調構造画像(SPGR)および安静時MRI画像(GRE-EPI)の撮像を行った。尚、覚醒状態確認のためMRI対応小型カメラを用いて、ボランティアの状態を確認しながら撮像を行った。
別途、健常ボランティア数名について、fMRIの撮像基準線をAC-PC線から-30°、AC-PCに並行にし撮像を行い、磁化率アーチファクトを少なくする撮像方法について検討を行った。さらに、EPI画像におこる磁化率アーチファクトの補正を行うために、Field Mapの撮像を行い、補正方法の検討を既設の3 Tesla 及び7 Tesla MRI (MR750, GE Healthcare)を用いて行い、最適な補正方法について検討を行っている。
高齢者の脳は局所的脳萎縮が起きている場合が多く、その補正をする必要がある。そのため、脳機能を正確に評価するためには、局所的脳萎縮補正が必要と考えている。脳画像解析ソフトウェアのSPMとVBM toolboxを用いて、脳T1強調画像の灰白質領域抽出の種々のパラメータを最適化し、高精度PVE(Partial volume effect)値を算出する検討を行った。この手法で得られたPVE値を用いて、得られた高齢ボランティアデータについて、補正の効果についての検討を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた3 Tesla MRIへの小型カメラの導入が、当施設での特別な構造に対応するために新たな対応が必要となったため、納入が大幅に遅れたため、予定を変更して納入がされるまでの間7 Tesla MRIとその既存のカメラを用いて研究を行った。 高齢ボランティア10名の予定を若干下回っているが、撮像および補正法の検討は順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は当初の予定通り、3 Tesla MRIを用いた研究を進めるため、初年度に7 Tesla MRIで培った技術を3 Tesla MRIの撮像でも使えるように移行し、最終的に他施設でも本研究で開発されるPVE補正法が生かされるよう研究を進めていく。
|
Causes of Carryover |
当該施設にrs-fMRI撮像時の安静状態を確認するカメラを設置予定としていたが、施設の都合上カメラを改造する必要性がでてきたため、想定していなかったカメラの改造費用が必要となったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度予定していた、共同研究者との会議をテレビ会議にすることで旅費を削減し、研究を推進する予定としている。
|