2015 Fiscal Year Research-status Report
糸球体上皮細胞のリソソームを標的とした糖尿病性腎症の新規病態解明
Project/Area Number |
15K19511
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
安田 真子 滋賀医科大学, 医学部, 客員助教 (70731941)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 糸球体上皮細胞 / 糖尿病性腎症 / リソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病モデル動物の腎組織を用いて、糖尿病状態における糸球体上皮細胞におけるオートファジー活性ならびにリソソーム形態の評価を行った。 糖尿病状態では糸球体上皮細胞におけるオートファジー機能低下を認めるとともに、細胞内にリソソームの異常蓄積が認められることを明らかとした。さらに糖尿病患者および糖尿病モデル動物の血清を用いて、糸球体上皮細胞におけるオートファジー・リソソーム系に対する液性因子の影響について評価を行った。その結果、高度蛋白尿をきたした糖尿病モデル動物の血清ならびにネフローゼ症候群を呈する糖尿病患者の血清刺激により糸球体上皮細胞オートファジー活性が低下し、リソソームの蓄積を認めることを明らかとした。これらは非糖尿病高度蛋白尿状態の血清においては再現されないことから、高度蛋白尿状態における糖尿病血清にはオートファジー・リソソーム系を抑制する何らかの液性因子が存在しうることが示唆された。以上をまとめ、論文公表に至った。 また、リソソームの合成・分解を調節する転写因子であるTFEBの活性について、染色により評価を行った。その結果、特にアミノ酸飢餓状態におけるオートファジー活性化ならびに薬剤によるリソソーム負荷時にTFEBの核内移行が亢進し、その活性が高まることを明らかにした。糖尿病状態を模した高糖濃度刺激や飽和脂肪酸刺激では染色における有意な変化は認めなかった。今後電子顕微鏡による定量評価を行う予定である。 現在TFEBの変異株については作成過程である。今後、糸球体上皮細胞ならびにマウスに導入し、その影響について評価を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度予定していた糸球体上皮細胞におけるリソソーム機能の評価を行うことができた。また、高度蛋白尿を呈する糖尿病患者およびモデル動物の血清中にオートファジー・リソソーム系を抑制しうる液性因子の存在を示唆する結果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、糸球体上皮細胞におけるリソソーム機能の定量的評価を行うとともに、遺伝子改変マウス並びに培養細胞を用いた検討を行う。 また、血清の液性因子について血清のメタボローム解析を行い、その同定をめざす。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Impaired Podocyte Autophagy Exacerbates Proteinuria in Diabetic Nephropathy.2016
Author(s)
Tagawa A, Yasuda M, Kume S, Yamahara K, Nakazawa J, Chin-Kanasaki M, Araki H, Araki S, Koya D, Asanuma K, Kim EH, Haneda M, Kajiwara N, Hayashi K, Ohashi H, Ugi S, Maegawa H, Uzu T.
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Journal Title
Diabetes
Volume: 65
Pages: 755-767
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Lamp-2 deficiency prevents high-fat diet-induced obese diabetes via enhancing energy expenditure.2015
Author(s)
Yasuda-Yamahara M, Kume S, Yamahara K, Nakazawa J, Chin-Kanasaki M, Araki H, Araki S, Koya D, Haneda M, Ugi S, Maegawa H, Uzu T.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun.
Volume: 18
Pages: 249-255
DOI
Peer Reviewed
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