2015 Fiscal Year Annual Research Report
Pioneer fctor-IRF4/8-を標的にした1型糖尿病新規治療開発
Project/Area Number |
15K19518
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
赤澤 諭 長崎大学, 保健・医療推進センター, 助教 (50549409)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | IRF4 / 1型糖尿病 / 自己免疫 / T細胞 / 樹状細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は作成されたIRF4遺伝子欠損NODマウスの樹状細胞の解析を行った。自己反応性T細胞に抗原提示を行う樹状細胞群において、IRF4遺伝子発現用量が樹状細胞の機能に与える影響は未定であった。研究実施計画にて予定された抗原特異的T細胞刺激の方法を選択するために、樹状細胞解析は重要と考えた。フローサイトメーター(FACS)を用い、IRF4ホモ欠損NODマウス(IRF4-/-NOD)/ IRF4ヘテロ欠損NODマウス(IRF4+/-NOD)/ 野生型NODマウス(IRF4+/+ NOD)より分離された、脾細胞・末梢リンパ節を用いて、解析を行い、以下の結果を得た。1. CD11c/I-Ag7の発現により定量される脾細胞中の樹状細胞の比率は、他群と比較しIRF4-/-NODで低値であった。2. IRF4-/-NODより分離された脾細胞において、CD4+樹状細胞は低値、CD8+樹状細胞/ CD4+ CD8+樹状細胞は高値であった。3. 所属リンパ節へと遊走し抗原提示を行うsubsetである遊走性樹状細胞(migratory DC)の比率の測定を、末梢リンパ節において行った。Migratory DC分画の比率はIRF4遺伝子用量依存性に低下し、IRF4-/-NODでは高度に抑制されていた。これまでのT細胞の解析結果と、以上の結果から、IRF4 はT細胞のエフェクター機能と樹状細胞の遊走性を通じて、自己免疫性糖尿病の病態に強く関わっていることが明らかとなった。研究実施計画にて予定した抗原特異的刺激は、抗原提示能を介するため不適と考えられ、今後、当教室では自己抗原が明確であるBDC2.5トランスジェニックNODマウスを用い、IRF4 modulatorの選定を行う実験系を予定する。IRF8遺伝子欠損NODマウスのバッククロスによる作成は、現在マウス受領の準備を進めている段階である。
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Research Products
(3 results)