2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K19528
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木下 祐加 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00746729)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | FGF23 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、FGF23関連低リン血症性疾患における責任遺伝子の同定や、腫瘍性骨軟化症の原因腫瘍における体細胞変異の同定による、FGF23産生調節の解明を目的としている。平成27年度は、FGF23関連低リン血症性くる病患者の遺伝子解析と、腫瘍性骨軟化症の原因腫瘍のエクソーム解析を行った。その結果、1)5例のFGF23関連低リン血症性くる病患者において、PHEX遺伝子の新規変異3例、既報の変異2例を同定した。さらに、PHEX遺伝子を含む既存の責任遺伝子に変異を認めない患者1例とその両親に対してエクソーム解析を施行した。2)腫瘍性骨軟化症患者4例を対象に、エクソーム解析を施行した。現在、エクソーム解析の結果をもとに、FGF23産生調節に関連する候補遺伝子を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度は、エクソーム解析およびその結果の解析に時間を要し、やや遅れている。また、当初の予定よりも対象となる症例数が少なかった。平成28年度はRNA解析やMLPA法などを併用しながら、研究を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
FGF23産生調節の解明のために、引き続き、FGF23関連低リン血症性疾患における責任遺伝子の同定や、腫瘍性骨軟化症の原因腫瘍における体細胞変異の同定を進める。また、ビタミンD欠乏状態におけるFGF23の動態についても検討を行い、ビタミンDによるFGF23産生調節機構を探索する予定である。
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Causes of Carryover |
初年度は、エクソーム解析およびその結果の解析に時間を要し、また当初の予定よりも対象となる症例数が少なかったために、次年度使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は、RNA解析やMLPA法などを併用しながら、FGF23産生調節に関わる候補遺伝子の同定に努める予定である。また、ビタミンD欠乏状態におけるFGF23の動態についても検討を行い、ビタミンDによるFGF23産生調節機構を探索する予定である。
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