2016 Fiscal Year Annual Research Report
Pathogenesis of hypoplastic leukemia in murine models
Project/Area Number |
15K19546
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荒井 俊也 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00579716)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 白血病 / Runx1 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス低形成性白血病発症のモデルとなりうる、Runx1遺伝子のC末端側短縮変異体を強制発現させたマウス造血細胞の移植実験をおこなったが、白血病発症は認められなかった。Runx1遺伝子変異と炎症性サイトカインの関係を解析するため、Runx1遺伝子のさまざまな箇所でゲノムを切断する、CRISPR/Cas9システムによる部位特異的ヌクレアーゼ発現ベクターを構築し、これをマウス造血細胞に導入してフレームシフトを起こすことによってRunx1欠失変異体を発現する造血細胞を作製した。サイトカイン含有半固形培地を用いた継代培養実験の結果、Runx1欠失変異体を発現するマウス造血前駆細胞に明らかな生存期間の延長や分化異常などの形質獲得は認められなかった。また、TNFαやInterferonγなどのサイトカインの発現量についてもmRNAレベルで差は見られなかった。Runx1欠失変異体とTリンパ球との関係を解析するためにRunx1欠失変異体を強制発現させたヒト白血病細胞株とヒトTリンパ球系細胞株を共培養し、Tリンパ球細胞に起こる影響を観察したが、炎症性サイトカインの発現には有意な違いを認めなかった。一方、NF-κB系が活性化されているMLL融合遺伝子発現白血病細胞株とTリンパ球細胞の共培養をおこなったところ、Tリンパ球細胞における炎症性サイトカインの発現は上昇する傾向が見られた。白血病細胞によって骨髄内のサイトカインプロファイルに変化が生じる可能性は示唆されたが、低形成性MDS/AMLとサイトカインとの関係にはまだ不明な点が多い。
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