2015 Fiscal Year Annual Research Report
転写因子を用いた高効率in vivo 造血幹細胞分化誘導法
Project/Area Number |
15K19553
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
二井 偉暢 九州大学, 生体防御医学研究所, 学術研究員 (10743990)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ヒトES細胞 / ヒトiPS細胞 / 造血幹細胞 / 遺伝子導入 / テラトーマ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者はテラトーマ形成法と遺伝子導入法を組み合わせ、ヒトES/iPS細胞から高効率に造血幹細胞を分化誘導する方法の確立を試みた。研究代表者は研究期間内に①ヒトES/iPS細胞への候補遺伝子群の導入とテラトーマ形成、及び②ヒトCD34陽性細胞分画の解析を行った。 ①当研究室でヒト末梢血単核細胞から樹立したiPS細胞、及びWiCell Research Instituteより購入したヒトES細胞に申請書に示した候補遺伝子群を導入した。研究代表者はヒトES/iPS細胞をフィーダーフリー培養環境下で単一分散培養を行ない、遺伝子導入効率が90%以上と高い効率を示す方法を確立した。最もヒト細胞の生着の良いNOGマウスの下肢に遺伝子導入したヒトES/iPS細胞(100万細胞前後)を移植しテラトーマ形成を行った。コントロールとしてGFP発現ベクターを遺伝子導入した。また、遺伝子導入ベクターとしてエピソーマルベクターの利用の検討も行った。 ②テラトーマ形成後、テラトーマをマウス下肢より取り出し、トリプシン及びコラゲナーゼ処理を行なうことにより単一細胞にし、テラトーマ内のヒトCD34陽性細胞の分画をフローサイトメトリーで確認した。GFPを導入したヒトES/iPS細胞由来のテラトーマからはヒトCD34陽性細胞は確認できなかった。しかし、候補遺伝子導入群ではヒトCD34陽性細胞が低効率ではあるが確認された。
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