2017 Fiscal Year Annual Research Report
Optimization of the treatment of systemic lupus erythematosus by immunological classifications
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15K19579
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
菊池 潤 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (20570881)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 全身性エリテマトーデス / ループス腎炎 / MFG-E8 / CD8T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではヒトSLEの病態解析に加え、収集したデータを基にした個別化医療のためのアルゴリズムを新たに確立することを追求した。活動性および維持期SLE患者、健常人を対象とし、治療開始前後に末梢血を採取し、全血で網羅的フローサイトメトリーを施行し、細胞表面蛋白および関連する血清蛋白解析した。 網羅的細胞表面マーカー測定および文献的に病態に関連する分子としてアポトーシス関連の分泌蛋白Milk Fat Globule Epidermal growth factor 8 (MFG-E8)に着目した。36例の活動性SLE、38例の非活動性SLE、24例の健常コントロールで検討した。末梢血中のMFG-E8陽性単球数は活動性SLEで高値であり、SLEDAI、抗dsDNA抗体価などと相関を示した。また皮膚、筋骨格病変、白血球減少を有する患者で高値であり、治療後に低下、再燃例では上昇傾向が認められた。これらの事象は血清MFG-E8では認めなかった。以上より、MFG-E8陽性単球は活動性SLEのバイオマーカーの一つとなること、および障害臓器での特徴を有する可能性が強く示唆された。 活動性SLEでは活性化CD8T細胞割合が高値で、SLEDAIと相関した。ナイーブCD8T細胞は抗dsDNA抗体価などと相関した。腎炎、皮膚病変、白血球減少と活性化CD8T細胞割合が有意に相関した。寛解導入療法後のCD8T細胞亜分画でも有意な変動があり、ナイーブCD8T細胞割合はループス腎炎治療抵抗例で高値であった。以上より、障害臓器や活動性、治療反応性によって関与するCD8T細胞サブセットが異なる可能性が示された。 本期間での成果から、末梢血免疫細胞および血清蛋白を指標として、障害臓器および免疫学的アプローチから層別化することの実現可能性が示唆された。
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[Presentation] Milk Fat Globule Epidermal Growth Factor 8 on Monocytes is novel biomarker of disease activity in systemic lupus erythematosus2018
Author(s)
M. Ushikubo, S. Saito, J. Kikuchi, M. Takeshita, K Yoshimoto, H. Yasuoka, K. Yamaoka, N. Seki, K. Suzuki, H. Oshima, T. Takeuchi
Organizer
The European League Against Rheumatism Annual Congress 2018 (Amsterdam)
Int'l Joint Research
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