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2016 Fiscal Year Research-status Report

活性化壁側上皮細胞に着目した新規治療標的の探索

Research Project

Project/Area Number 15K19595
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

岡本 孝之  北海道大学, 大学病院, 助教 (70636349)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords糸球体硬化 / 糸球体壁側上皮細胞 / プロテオーム解析 / ポドサイト
Outline of Annual Research Achievements

透析医療を必要とする腎不全患者は年々増加の一途を辿り、慢性透析患者数は約31万人に達している。糸球体硬化は、腎機能低下に至る“final common pathway”であることから、糸球体硬化病変の進行抑制は腎臓病学の重要な課題である。
近年、糸球体硬化病変形成には、活性化壁側上皮細胞が主な役割を果たす事が明らかにされた。活性化壁側上皮細胞は、糸球体臓側上皮細胞(ポドサイト)の傷害度を反映して出現することも分かっている。本研究は、活性化壁側上皮細胞の誘導因子を同定することで、新たな腎不全治療標的を探索することを目的とする。

平成27年度は、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)モデルマウスとしてアドリアマイシン(ADR)腎症モデルを作成し、活性化壁側上皮細胞の出現時期について検討を行い同定した。ADR腎症モデルはFSGSモデルマウスとして確立したモデルであるが、より緩徐なFSGS形成を観察する目的から平成28年度は、シクロスポリン腎症(CsAN)モデルマウスを作成し、活性化壁側上皮細胞の出現時期について検討を行った。各々の腎症モデルにおける電子顕微鏡下における観察では、ポドサイト傷害を示唆する形態的変化である足突起癒合が有意に増加する時期と尿蛋白との関係性を含めて解析を行った。最終的に、活性化壁側上皮細胞の出現時期およびポドサイト傷害出現時期の関係性について、再現性が確認でき同定することが出来たと考えている。

今後は2つの腎症モデルを用いて、活性化上皮細胞出現以前に注目してプロテオーム解析を含めた解析を進めていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成28年度の年次計画としてプロテオーム解析を含めた検討を行う予定だったが、より緩徐なFSGS形成を観察する目的で新たな腎症モデルの作成を行い、活性化壁側上皮細胞の出現時期などの解析を先に行った。新たな腎症モデルの作成・解析に時間を要したため、平成29年度にプロテオーム解析を含めた検討を行う予定である。

Strategy for Future Research Activity

今後は、2種類の糸球体硬化症モデルマウスを用いて、活性化壁側上皮細胞の出現時期以前における活性化壁側上皮細胞の誘導因子同定を試みる。まずはプロテオーム解析を行うことを予定している。

Causes of Carryover

平成28年度に実施予定であったプロテオーム解析が、平成29年度にずれ込んだため、プロテオーム解析に用いる予定だった予算が未使用となった。平成29年度では、プロテオーム解析を行う予定であり、次年度予算として計上した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成29年度にプロテオーム解析を行うため、解析に必要な費用に用いる予定である。さらに、解析結果を踏まえて、活性化壁側上皮細胞誘導因子の絞り込みを行う。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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