2017 Fiscal Year Annual Research Report
Runx1 as a Novel Therapeutic Target against Refractory Pediatric AML
Project/Area Number |
15K19616
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
平出 智裕 島根大学, 医学部, 特別協力研究員 (40638540)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 急性骨髄性白血病 / FLT3/ITD / Runx1 |
Outline of Annual Research Achievements |
FLT3遺伝子に生ずるFLT3/ITD+AMLは治療抵抗性である為、その分子機構を解明する必要がある。私達は、FLT3/ITDが転写因子Runx1の発現を上昇し、FLT3/ITD 抑制剤AC220に対する抵抗性に関わることを報告した。今年度は、骨髄微小環境から分泌されるケモカインCXCL12がRunx1発現に及ぼす影響に注目して、治療抵抗に関する機構を解析した。
FLT3/ITD+細胞では、FLT3/ITD陰性細胞と比較して増殖が亢進し、Runx1発現は有意に上昇した。FLT3/ITD抑制剤AC220を添加すると、細胞数とRunx1は減少したが、AC220抵抗細胞では細胞数は減少せず、Runx1が上昇した。次にAC220感受性FLT3/ITD+細胞にAC220存在下でCXCL12添加すると、CXCL12非存在下と比較して細胞数は有意に減少し、4時間後のRunx1mRNAは、非刺激細胞と比べ有意に低下した。CXCR4拮抗薬AMD3100は、CXCL12によってもたらされるRunx1と細胞数低下を部分的に抑制した。これらはFLT3/ITDによって発現上昇するRunx1を、CXCL12が減少させ、細胞減少をもたらすことを示唆する。一方、AC220抵抗細胞では、AC220存在下でCXCL12を加えても細胞増殖は抑制されなかった。現在、これら細胞でRunx1発現を解析中である。
AC220感受性FLT3/ITD+細胞では、CXCL12がRunx1を低下させ、AC220の細胞死誘導作用を増強すること、逆にAC220抵抗細胞ではRunx1が上昇していること、AC220抵抗細胞ではCXCL12によるAC220細胞死誘導作用の増強が見られないことは、Runx1がCXCL12による細胞減少に関わることと、骨髄微小環境におけるAC220抵抗性に関わることを示唆する。今後、これら仮説を証明する。
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Research Products
(3 results)