2015 Fiscal Year Research-status Report
Henoch-Shonlein紫斑病における血管内皮細胞と自然免疫系の関わり
Project/Area Number |
15K19621
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西山 慶 九州大学, 大学病院, その他 (60645422)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | Henoch-Shönlein 紫斑病 / A20 / 自然免疫リガンド / 腎血管内皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
今回の研究ではヒト腎糸球体微小血管内皮細胞における自然免疫リガンドによる反応性を調べる。それにより、特定の自然免疫リガンドに対する異常反応が判明し、HSP の病因や先行感染との関連性を考察できると考えられる。さらに、HSP との関連性を指摘したA20 が紫斑病性腎炎を発症する上で、どのように関わっているかを検討することで、新しい治療戦略をたてることができると考えられる。 具体的には、HSP患者の検体を集積し、HSP 患者における末梢血単核球のA20 の発現について明らかにしていく。また、定量PCR を用いて腎炎発症とA20 発現、および既知の腎炎発症のリスク因子との関連についても解析する。これまで、HSP症例の集積を行っており、今後A20発現と臨床像との関連を追及する。 また、腎糸球体微小血管内皮細胞を自然免疫に関連するレセプター(TLR、NLR)のリガンドと共培養を行い、上清中のサイトカインを測定することにより、どの自然免疫レセプターのリガンドで有意にサイトカイン産生しているかを検討する。腎糸球体微小血管内皮細胞と自然免疫の関連性を明らかにしていく。これまで、腎糸球体微小血管内皮細胞の培養を行い、TRR、NLRのリガンドと共培養を行いサイトカイン測定を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
腎糸球体血管内皮細胞への刺激実験で数種類の自然免疫系のレセプターの存在が示唆された。数種のサイトカインが確認できたが、通常のmyd88/NFKB経路とTRIF/IRF2経路の発現や増殖因子や接着因子については詳細な検討が行えていない。
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Strategy for Future Research Activity |
HSP患者における末梢血単核球細胞でのA20発現を調べる。臨床像(腹部症状や腎炎の有無について)と照らし合わせ、臨床的意義を考察する。 腎血管内皮細胞の自然免疫系のレセプターの発現および細胞内シグナル伝達系を評価する。その後、接着因子や増殖因子についても検討を行う。
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Causes of Carryover |
当初予定していなかった追加実験の必要が生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
腎糸球体血管内皮細胞での自然免疫受容体発現確認および細胞内のシグナル伝達分子の確認に使用します。
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