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2016 Fiscal Year Annual Research Report

小児血球貪食症候群におけるHMGB1の研究

Research Project

Project/Area Number 15K19625
Research InstitutionWakayama Medical University

Principal Investigator

辻本 弘  和歌山県立医科大学, 医学部, その他 (80726703)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2017-03-31
Keywords血球貪食症候群 / 血球貪食リンパ組織球症 / HMGB1 / 中枢神経合併症 / 播種性血管内凝固症候群
Outline of Annual Research Achievements

High mobility group box 1 protein(以下HMGB1)の小児血球貪食症候群(hemophagocytic syndrome、以下HPS)への関与を明らかにするため、以下の解析・検討を行った。解析対象はHLH2004診断基準を満たす26例で、感染症関連HPS17例、悪性腫瘍関連HPS6例、原発性HPS3例、男児20例、女児6例、年齢は生後10日から21歳であった。統計学的解析にERZを用いた。
①血漿HMGB1値:HPS診断時の血漿HMGB1値を26例全例で、5例は経時的に測定した。HPS診断時血漿HMGB1は1.1-574ng/ml(平均55.7)と全例高値で、寛解時には正常化した。臨床検査値との相関では、HMGB1値は血清AST値、血清LDH値とは正の相関(各p<0.01、p=0.02)を、血漿フィブリノゲン値とは負の相関(p<0.01)を認めた。ヘモグロビン値、白血球/血小板数、血清フェリチン、可溶性IL2レセプター値との間に有意な相関はなかった。臨床症状の有無との関連では(1)DIC(厚生労働省DIC診断基準)、(2)中枢神経合併症、を検討しDIC合併群と中枢神経合併症群でHMGB1が有意に高値であった(各p<0.01、p=0.014)。
②骨髄クロット標本のHMGB1免疫染色:HPS診断時の骨髄クロット標本のHMGB1免疫染色を8例で行い、HMGB1染色陽性のCD68陽性単球・マクロファージを確認した。
③HMGB1遺伝子多型の検討:3つの多型部位(-1377delA、982C>T、3814C>G)について正常コントロール100例の解析を終了し、その多型頻度は既報通りであった。HPS患者群の解析は26例中15例に留まり、症例数を増やし今後詳細な検討を行う。
以上の結果からHMGB1が小児HPSの病態に密接に関与していることを証明した。

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Published: 2018-01-16  

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