2017 Fiscal Year Research-status Report
羊水由来iPS細胞を用いた新しい胎児治療モデルの創成
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15K19665
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
梶原 一紘 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (40569521)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脊髄髄膜瘤 / 胎児治療 / 人工皮膚 / iPS細胞 / 分化誘導 |
Outline of Annual Research Achievements |
代表的な胎児疾患である双胎間輸血症候群とダウン症候群患者の羊水由来細胞からiPS細胞を樹立した。胎児移植を実現するための分化条件を検討し、Epithelial growth factorとRock inhibitorの両者の存在がiPS細胞由来ケラチノサイトの増殖能とKRT14の遺伝子発現量を著しく増加させることを見出した。またダウン症候群iPS細胞由来ケラチノサイトではhyperkeratosisの所見を再現できる機能的なケラチノサイト分化誘導系を構築した。さらに人工真皮上で3次元培養することで、KRT14、P63やLaminin-5を発現する3次元培養皮膚の開発に成功した。このiPS細胞由来3次元培養皮膚をレチノイン酸誘導ラット胎仔脊髄髄膜瘤モデルの皮膚欠損部に移植したところ、培養皮膚は羊水中であっても皮膚再生を誘導できる可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
iPS細胞由来3次元培養皮膚をレチノイン酸誘導ラット胎仔脊髄髄膜瘤モデルの皮膚欠損部に移植したところ、培養皮膚は羊水中であっても皮膚再生を誘導できる可能性が示された。この成果はStem Cell Reports. 2017 Jun 6;8(6):1701-1713に論文掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
人工皮膚の拡大培養やレチノイン酸誘導ラットモデルの解析、大動物モデルへの応用等行なっていく予定である。
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Causes of Carryover |
人工皮膚の詳細な解析と培養条件の最適化、レチノイン酸誘導ラットモデルの解析(子宮内胎児発育遅延及び胎盤低形成)の解析などに要する費用。
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Research Products
(4 results)