2016 Fiscal Year Annual Research Report
Studies of the melanocytes induction from adipose-derived stem cells and the mechanisms of melanin production in melanocytes applied to the treatment of vitiigo
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15K19672
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
土山 健一郎 東北大学, 大学病院, 助教 (50711743)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | Muse細胞 / 間葉系幹細胞 / 色素細胞 / 脂肪組織由来幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の段階で、脂肪細胞由来幹細胞から単離したMuse細胞を色素産生細胞へ分化誘導することに成功したため、今年度は分化誘導中のα-MSHの添加タイミングやMuse細胞の由来個体によって分化能が異なるかどうかを検討した。 まず、α-MSHを分化誘導の0, 2, 4週目に誘導培地に10nMとなるように添加し、色素細胞への分化誘導が促進されるかを検討した。その結果、α-MSHの受容体であるMC1Rが発現する培養4週目にα-MSHを培地に添加することで、色素細胞関連遺伝子の発現とタンパク質発現の両方が増加し、色素細胞への分化が促された。一方で、培養0週目と2週目にα-MSHを添加すると色素細胞へは分化しなかった。以上のことから、分化誘導を開始してから4週目にα-MSHを誘導培地に添加することにより、色素細胞への分化を促進することができることがわかった。 また、Muse細胞の由来個体による分化能の違いの検証では、40歳以上3例、40歳以下3例の2群に分けて、脂肪組織由来幹細胞からMuse細胞を単離し、その多能性と分化能を検討した。両郡とも単離したMuse細胞はALP染色が陽性であり、外肺葉、中胚葉、内胚葉の細胞へと分化誘導することができた。さらに、これらのMuse細胞を色素細胞へと分化誘導した結果、両群由来のMuse細胞とも色素細胞へと分化誘導され、色素細胞特異的遺伝子の発現が確認できた。以上より、年齢によらずMuse細胞は多能性と分化能を持っており、また色素細胞への分化誘導が可能であることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)