2016 Fiscal Year Annual Research Report
Investigating the mechanisms of stress-induced depression via neuroinflammation and development of the new strategy for the treatment of depression.
Project/Area Number |
15K19729
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
岩田 正明 鳥取大学, 医学部, 准教授 (40346367)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | うつ病 / インフラマソーム / NLRP3 / IL-1β / TNFα / 炎症性サイトカイン / βヒドロキシ酪酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度(平成27年度)はストレス誘発性脳内炎症に基づくうつ病様行動を、炎症惹起受容体であると我々が明らかにしたNLRP3を制御することで行動異常を改善することができるか検証した。その結果、NLRP3の生体内因性抑制物質であるbeta-hydroxybutyrate (BHB)の末梢投与が慢性ストレスモデル動物において抗うつ効果を認めること、またBHBはストレスによって上昇する脳内のIL-1beta濃度を抑制することを示した。これらの結果および過去の我々の報告により、ストレスは脳内で炎症を惹起することでうつ病様の行動を引き起こし、NLRP3の活性化を抑制するBHBの投与で改善することが示された。しかし末梢で投与されたBHBは末梢で作用しているのか脳内で作用しているのか不明であった。そこで平成28年度は、BHBの脳内(側脳室)直接投与実験を行った。現時点で最終的な結果は得られていないが、脳内へのBHBの直接投与(28日間)は末梢投与同様に抗うつ効果を持つことが明らかになった。したがって末梢に投与したBHBは脳内で働いて効果を示した可能性があることが示唆された。BHBの有効性は示されたが、臨床応用するにあたり経口投与ではBHBは容易に分解されて十分に効果が得られないことが知られている。そこで簡便に体内のBHB濃度を上昇させる方法として中鎖脂肪酸(medium chain triglyceride: MCT)の経口投与が有効であることを我々は動物実験により確認した。さらに現在MCTの経口投与によりBHBの末梢・中枢投与同様に抗うつ効果が得られか、また脳内の炎症を抑制できるか確認している。
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[Journal Article] Psychological Stress Activates the Inflammasome via Release of Adenosine Triphosphate and Stimulation of the Purinergic Type 2X7 Receptor2016
Author(s)
Masaaki Iwata, Kristie T. Ota, Xiao-Yuan Li, Fumika Sakaue, Nanxin Li, Sophie Dutheil, Mounira Banasr, Vanja Duric, Takehiko Yamanashi, Koichi Kaneko, Kurt Rasmussen, Andrew Glasebrook, Anja Koester, Dekun Song, Kenneth A. Jones, Stevin Zorn, Gennady Smagin, and Ronald S. Duman
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Journal Title
Biological Psychiatry
Volume: 80
Pages: 12-22
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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