2017 Fiscal Year Annual Research Report
A study of the effect of EP receptor inhibitors on Alzheimer's disease
Project/Area Number |
15K19752
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
長野 貴之 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (10368516)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ミクログリア / プロスタグランジン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、prostaglandin E2 (PGE2)の培養ミクログリアのPGE2合成に関するmRNAの発現量への効果を検討した。PGE2の処置時間は10分から24時間まで、用量は10-9 Mから10-5 Mまで検討した。PGE2合成に関するmRNAとして、Ptgs1, Ptgs2, Pages, Ptges2, Ptges3について検討した。mRNAの発現量はRT-qPCRにより行った。 その結果、Ptgs1は10-6 MのPGE2の6時間処置により発現量が減少した。また6時間のPGE2処置は10-7 Mから10-5 Mの用量によりPtgs1の発現量を減少させた。Ptgs2は10-6 MのPGE2の1時間処置により発現量が増加した。10-6 MのPGE2によるPtgs2の発現量増加は、3時間処置でピークとなり、24時間処置でも統計的な差が見られた。また3時間のPGE2処置は10-6 Mから10-5 Mの用量によりPtgs2の発現量を増加させた。Ptgesは10-6 MのPGE2の1時間処置により発現量が増加した。10-6 MのPGE2によるPtgesの発現量増加は、2時間処置でピークとなり、3時間処置でも統計的な差が見られた。また3時間のPGE2処置は10-6 Mから10-5 Mの用量によりPtgesの発現量を増加させた。Ptges2は10-6 MのPGE2の2時間と6時間処置により発現量が減少した。また6時間のPGE2処置は10-7 Mから10-5 Mの用量によりPtges2の発現量を減少させた。Ptges3はいずれの処置時間いずれの用量のPGE2によっても発現量が影響を受けることはなかった。 以上の結果から、PGE2はミクログリアのPGE2合成に関するmRNAのうちPtgs2とPtgesの発現量を増加させ、一方でPtgs1、Ptges2の発現量を減少させると考えられる。
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