2016 Fiscal Year Annual Research Report
Anti cancer specific immune response after carbon ion irradiation
Project/Area Number |
15K19771
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
佐藤 浩央 群馬大学, 医学部附属病院, 医員 (90750571)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 腫瘍免疫 / 放射線治療 / 炭素イオン線治療 / 放射線生物 |
Outline of Annual Research Achievements |
実験方法:C57BL/6マウスに、1匹あたり2×10^6個のマウスリンパ腫細胞株(EG7)を移植し、10日後に10Gy炭素イオン線照射を行った(A群)。照射前、および照射の3時間後、12時間後、24時間後、72時間後の血液中のhigh mobility group box 1 (HMGB1)を、ELIZA法にて測定した。さらに、照射前、照射から3日後、14日後、28日後に脾臓を摘出し、EG7と共培養することで、EG7に特異的に反応するT細胞の活性を、IFNγのELISPOT assayにて測定した。比較群として、「腫瘍なし / 照射あり」群(B群)、「腫瘍あり / 照射なし」群(C群)を設定した。 結果:A群でのHMGB1中央値は、照射前、照射後3時間、12時間、24時間、72時間でそれぞれ9.6±6.8 ng/ml, 115.9±50.1 ng/ml, 136.4±81.4 ng/ml, 10.2±1.7 ng/ml, 24.9±27.5 ng/mlであった。照射前と比較し、照射後3時間および照射後12時間の値は有意に高かった。各群間での比較では、照射後12時間のHMGB1値の中央値は、A群、B群、C群でそれぞれ136.4±81.4 ng/ml、11.5±6.5 ng.ml, 13.6±6.0 ng/mlであった。A群と比較し、B群とC群では、同じ時系列での解析にて、有意なHMGB1値の上昇を認めなかった。Elispot assayの結果では、A群とC群で、照射後14日後にスポット数が最大になり、28日後には、照射前のレベルまで低下した。またB群では、どの時点でもスポット数の変化を認めなかった。照射後14日後のスポット数の中央値は、341±26, 1±1, 77±4であり、A群のスポット数は、B群およびC群のスポット数よりも有意に高かった。
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