2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K19774
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
後藤 政実 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (30375844)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 核磁気共鳴画像 / 脳容積 / 鉄沈着 / ボクセルベース解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
MRI 画像をVoxel-based morphotometry (VBM)解析することによる脳容積評価はアルツハイマー型認知症や統合失調症、脳機能解明などの分野に応用され、この手法の精度向上は多くの研究結果をより高精度なものにする。しかし、VBM を用いた脳容積評価の解析結果に大きく影響する脳組織変化(例えば鉄沈着)に関する報告は数少なく、この影響に対する補正法の提案は行われていない。したがって、現在の解析方法では、老化による鉄沈着が原因となるMRI 画像信号変化や投薬によるMRI 画像信号変化からの影響を補正することができず、解析結果の精度低下が生じている。そこで、脳組織変化(鉄沈着)による影響を補正する手法を取り入れた新規MRI 脳容積評価法を構築し、臨床データを用いて新規本手法の有用性を証明することがこの研究の目的である。 27年度は、画像解析ソフトウェアであるMATLAB によるVBM 解析を用いた脳容積評価に主軸を置き、脳組織変化による信号変化を補正する新規MRI 脳容積評価法(組織信号変化補正-VBM)を構築するために画像データベースを作成した。今年度は、そのデータベースを用いて以下の検討を行い論文作成を行った。まず、被殻における信号強度変化が脳容積評価に与える影響を調査し論文作成を行った(英文誌査読中)。次に、側脳室拡大(正常圧型水頭症など)症例における脳形態変化が脳容積評価に与える影響を調査し論文作成を行った(英文誌査読中)。そして、空間的正規化された関心領域(ROI)を個人の脳形態へ変形させる方法を構築し、その精度を検証した。この変形方法構築は、信号値補正法の主軸となる作業である。29年度中に論文化する予定。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
空間的正規化された関心領域(ROI)を個人の脳形態へ変形させる方法を構築し、その精度の検証が終了している。この変形方法構築は、信号値補正法の主軸となる作業である。29年度中に論文化できる予定。
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Strategy for Future Research Activity |
空間的正規化された関心領域(ROI)を個人の脳形態へ変形させる方法を構築し、その精度の検証が終了している。この変形方法構築は、信号値補正法の主軸となる作業である。29年度中に論文化する。この方法を用いて信号値補正を行いその効果を検証し、補正方法の改善を行う。
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Causes of Carryover |
28年度内に行う予定であった英文校正が次年度にずれ込んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
29年度初めに英文校正を行う。
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Research Products
(4 results)