2016 Fiscal Year Research-status Report
X線CT画像における骨転移の自動診断システムの開発および初期臨床応用
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15K19775
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
花岡 昇平 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80631382)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | X線CT / 骨転移 / コンピュータ支援診断 / 放射線診断学 / 医用画像処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、最終目的である骨転移自動検出システムの一部として用いる目的で、脊柱骨および骨盤骨の自動領域抽出システムの改良、評価を行った。特に公に公表されているSpineWebの脊柱CTデータベースを用いて、胸腰椎の骨領域の自動抽出の性能評価を行い、ほかの最新の手法とほぼ同様の性能が得られることを確認した。 また、椎骨の数の正常破格に対応するために、数の破格を考慮に入れた椎骨ランドマーク検出システムを開発し、その性能の評価を行った。胸椎が11もしくは13個の場合、腰椎が4個もしくは6個の場合に場合分けしてランドマーク検出システムの組み合わせ最適化アルゴリズムをそれぞれ走らせ、その結果出力において事後確率が最大となる破格を採択するアルゴリズムを実装した。 これら2つのシステムについて、英文論文誌(いずれもinternational journal of computer assisted radiology and surgery)に投稿し、いずれもアクセプトされた。 また、骨転移の最終的な機械学習および性能評価のための多数症例データベースの構築を前期に続けて行った。ただし現状ではデータベースの規模が機械学習のために十分とはいえず、さらなるデータベースの拡充が必要である。さらに、機械学習のための正解入力を用手的に行う必要があり、かなりの時間がかかることが予想されるため、研究を急ぐ必要があると思われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
・骨領域の自動抽出アルゴリズムの作成は順調に推移し完了した。 ・異時相(骨転移出現前と出現後)のCT画像の位置合わせの試行にも成功している。 ・最終的な機械学習および性能評価のための多数症例データベースの構築はまだ量的に十分とはいえない。 ・候補領域を識別する識別器の開発はまだ端緒についていない。
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Strategy for Future Research Activity |
これから、骨転移候補領域の抽出手法、さらに候補領域を識別する識別器の開発、という順序で研究を続ける予定である。 また、CT画像に対する骨転移領域の手入力も同時に行い、データベースの拡充を図る。
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Causes of Carryover |
主な理由はNVIDIA社製GPGPUユニットの値段高騰および新製品発表のため購入を差し控えたことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
NVIDIA TITAN Xp (1200ドルと報道されている)を複数台購入予定。
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