2017 Fiscal Year Research-status Report
大量ナノバブルにより増強したキャビテーション効果を利用したソノポレーションの評価
Project/Area Number |
15K19825
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
上野 裕 関西医科大学, 医学部, 助教 (90716458)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | インターベンショナルラジオロジー(IVR) / ナノバブル / キャビテーション / ソノポレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は情報収集中心に活動を行った。
本年度は、平成27年度、平成28年度に行ったビーカー内でのマイクロバブルの発生/消失実験、家兎肝動脈での血管造影および家兎肝動脈へのナノバブルの注入、体表エコーでの家兎肝動脈内のナノバブルの消失実験をもとに、生体内でのソノポレーションの確認を計画した。この際使用するデバイスの選択や家兎内でのカテーテル操作方法など、生体実験の再現性を向上、ソノポレーション確認の方法(当初計画のテクネシウムの動注おおよびSPECT-CTでの画像作成を含めて)を検討するために、情報収集が必要と判断した。 第76回日本医学放射線学会総会(平成29年4月13日から4月16日)、第46回日本IVR学会総会(平成29年5月18日から5月20日)、さらに、第63回中部IVR・第64回関西IVR合同研究会(平成30年2月17日)へ参加した。このほかにも多数の研究会、学会等へ参加し、最新の知見を得ることを中心に活動した。 二酸化炭素ガスを用いた肝臓の超音波造影法など肝臓内のガスを体表から評価する手法や人体で旧来より使用されてきたリピオドール含め、抗癌剤を含侵させた球状塞栓物質の報告などの薬物デリバリーに関する情報を収集し、さらに核医学的見地から免疫複合体を用いた核種のデリバリー法など、他分野でも使用されている方法は参考となるものであった。 期間中、これらの実験結果や収集した情報を分析し、いくつかの検討を行った。肝動脈への薬剤デリバリー関してもテクネシウムのほか、旧来の安全性が確立されているリピオドールエマルジョン投与の計画も作成した。このため、CO2噴出デバイスの本体および尖端形状を変更している。平成30年度はこれらを踏まえて、生体でのソノポレーションの確認を行うことを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画においては平成29年度には生体内でのナノバブルによるキャビテーションを発生させ、ソノポレーションを確認する初期段階の実験を終えている予定であった。 前年度までの実験結果から、生体実験を継続するに当たり、使用するデバイスの選択や家兎内でのカテーテル操作方法など、生体実験の再現性を向上、ソノポレーション確認の方法(当初計画のテクネシウムの動注おおよびSPECT-CTでの画像作成を含めて)を検討するために、情報収集が必要であった。また、デバイスの調整などにより、一時的に生体内での実験を見直す必要があり、平成29年度は従来の計画よりも進捗が遅れる原因となった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は生体内(家兎)でキャビテーションを発生させ、ソノポレーションを確認することを計画している。 すでに明らかになっている実験結果や収集した情報をもとに、家兎肝動脈へのナノバブル注入後の超音波照射による変化が生体内でのキャビテーションを生じていることと同一の現象であることを確認する必要がある。そのため、バブルなし、バブルのみ、バブル+高周波照射の3条件での比較実験を予定している。
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Causes of Carryover |
(理由)当初計画においては平成29年度には生体内でのナノバブルによるキャビテーションを発生させ、ソノポレーションを確認する初期段階の実験を終えている予定であった。 平成28年度までの実験結果から、生体実験を継続するに当たり情報収集が必要であったため、一時的に生体内での実験を見直す必要があり、本年度は従来の計画よりも進捗が遅れる原因となった。またデバイスの調整などにより、生体実験が遅延しており、当初の計画よりも実験に使用する家兎および血管造影カテーテル、麻酔薬や造影剤などの実験用薬品、消耗品などの使用額が少なく、差額が生じる原因となった。 (使用計画)平成29年度に施行予定であった家兎での生体実験を行う必要がある点に加え、平成30年度分の家兎実験も必要であり、実験回数が当初予定より平成30年度に多くなる。それに伴い、実験に用いる血管造影用カテーテル、麻酔薬や造影剤など実験用薬品の使用が見込まれる。また、これらの実験結果を精査、検討し学術研究会や学術誌での研究成果の公表を行う計画をしており、この参加費や英文構成費の計上が費用になる。上記により、差額分の助成金の使用を余儀なくされることが予想される。
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