2016 Fiscal Year Annual Research Report
Rapid procedure of quantitative methylation specific pcr for molecular surgical margin analysis.
Project/Area Number |
15K19850
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高野 奈緒 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (50747847)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 大腸癌 / 肝細胞癌 / 外科的切除断端組織 / メチル化 / QMSP |
Outline of Annual Research Achievements |
Rapid QMSPアッセイを結腸直腸癌切除症例の癌部、非癌部、外科的切除断端の3種類の検体について病理学的にsurgical margin 陰性である11症例で行った。外科的切除断端サンプルからのDNA回収が不良であった2症例を除いた、全9症例について検討し、第71回消化器外科学会にて発表した。実際の外科切除検体から組織標本を採取し、DNA抽出→bisulfited DNA作成→QMSPアッセイの施行→結果の解析まで、平均2時間30分の時間を要したのは我々の頭頸部癌で行った既報どおりであった。結果は従来のQMSPアッセイと比較して再現性、感度、経費の点で遜色なく、癌特異的なメチル化を同定する手法としてreliableであると考えられた。 Target geneとして準備した7種類のメチル化マーカーのうち、特に有望なPAX5およびVGFについて161例の結腸直腸癌を用いてvalidationを行った。PAX5のQMSP平均値はTumorで 52.8±4.8であったのに対し、Adjacent normalで6.8±0.9(P<0.001) であった。一方VGFのQMSP平均値は、Tumorで11.8±1.2であったのに対しAdjacent normalで5.5±0.5(P<0.001)であった。いずれも有望な癌特異的マーカーと考えられたが、ROC curveにてAUC=0.911となるPAX5がより鋭敏であると考え、9例のTumor, Surgical margin, Adjacent normal sampleに適用して検討を行った。 PAX5 QMSP平均値はそれぞれ、Tumor: 67.3±14.2、Adjacent normal: 5.5±1.6 (P<0.001)であった。Surgical margin sampleにおけるPAX5 QMSP値は、3例で陽性、6例でzeroであった。Rapid QMSP陽性の3例についてはly1, v1, ne1などの病理組織学的因子の存在と相関する傾向があった。生存データについて今しばらく十分な時間経過を経て、論文発表する見込みである。 さらなる時間短縮に向けて、40 PCRサイクルを10分で行うマシンを試用したが、triplicateのばらつきが大きく、今回の研究期間では採用できなかった。
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