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2015 Fiscal Year Research-status Report

TN乳癌におけるエクソソームmiRNA発現解析、特に治療効果予測miRNAの検討

Research Project

Project/Area Number 15K19861
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

末田 愛子  熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (70749720)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2017-03-31
Keywordsエクソソーム / miRNA
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、体液診断として近年注目されているエクソソームを用いて、Triple negative(TN)乳癌の治療効果予測ルーツを作成することである。術前化学療法を施行したTN乳癌を対象としているが、現時点での症例蓄積が十分でないため、まずは原発乳癌において手術を施行した症例で、再発・無再発例において治療前のエクソソーム由来miRNAの発現を比較する検討を開始することとした。再発・無再発例それぞれ16例(計32例)を用いて行った。このうち、TN乳癌は約20%含まれていた。治療前の血清より抽出したエクソソーム由来miRNAの発現を、miRNA PCR arrayを用いて比較検討行った結果、再発例では無再発例に比べ、miR-338, miR-340, miR-124, の発現が有意に高く、miR-29, miR-486, miR-195, miR-17, miR-20, miR-93, miR-130, miR-18の発現が有意に低い傾向にあった。これらmiRNA発現パターンを組み合わせることで、早期に乳癌再発を予測できる可能性が示唆される。
また、これら有意に発現の違いを認めた11のエクソソーム由来miRNAについて、原発腫瘍内でのmiRNA発現パターンとの比較も行う。腫瘍細胞は、自身の進展に有利な微小環境を作るために、miRNAを選別し分泌している可能性も示唆されているため、腫瘍内及び血液循環内でのmiRNA発現プロファイルを比較することは重要である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初予定していた、術前化学療法を用いたTN乳癌の症例蓄積が十分でないため。TN乳癌は全乳癌の15-20%と少なく、更に標準治療を完遂した症例に限定すると、1-2年で目標症例数である30例に到達することが困難な可能性もある。ただし、乳癌診療の最大の目的は、乳癌の再発を予防することであり、そのためにより早い時期で再発予測を行い、適切な薬物治療を選択することである。今回TN乳癌も含めた原発乳癌において、術後治療後の再発に関連するエクソソーム由来miRNA群を同定することをまず行う方針とした。

Strategy for Future Research Activity

乳癌の再発に関与するエクソソーム由来miRNAを同定し、それらと原発腫瘍組織内でのmiRNAの発現パターンの比較を行う。また、再発時の血清サンプルからも同様にエクソソームmiRNAを抽出し、診断時、再発時でのmiRNA発現の違いも検討する予定である。これらにより、どのようなmiRNAが乳癌の再発に関与しているか検索できる可能性がある。miRNAは複数の遺伝子発現の調整に関与していることもあり、再発メカニズムの解明や、miRNAをターゲットにした治療戦略の構築にもつながる。
更に、術前化学療法例におけるTN乳癌の症例蓄積に努め、当初の予定であった、TN乳癌におけるエクソソーム由来miRNA発現と化学療法感受性(pCR)の評価も、できるだけ速やかに行う予定である。

Causes of Carryover

術前化学療法施行例のトリプルネガティブ乳癌の症例蓄積が現段階で十分でないため、当初予定していたTN乳癌30例のマイクロアレイ解析を今年度中に行うことができなかったため、次年度以降の使用額が生じたものと思われる。

Expenditure Plan for Carryover Budget

術前化学療法施行例のTN乳癌症例を更に蓄積し、30例程度集積できた時点で、血清中のエクソソーム由来miRNA発現について治療効果(pCR, non-pCR)をアレイ解析で比較検討する予定である。また、マイクロアレイ解析で得られた結果のvalidationを行うために、更にTN乳癌を増やし、qRT-PCR法でそれぞれのmiRNA発現を評価する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 乳癌の再発に関与する血中エクソソームmiRNAsの同定2016

    • Author(s)
      末田 愛子
    • Organizer
      第24回日本乳癌学会学術総会
    • Place of Presentation
      東京
    • Year and Date
      2016-06-17

URL: 

Published: 2017-01-06  

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