2016 Fiscal Year Annual Research Report
Temporal changes in the response of SVZ neural stem cells to intraventricular administration of growth factors.
Project/Area Number |
15K19953
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
越智 崇 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60643723)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脳血管障害学 / 神経再生治療 / 内在性幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳室下帯に恒常的に存在し、神経新生を生涯にわたって続けている内在性神経幹細胞の脳室内成長因子投与(高濃度 EGF + FGF2)に対する動態解析を行った。まず、研究の第一歩として、虚血モデルではない正常マウスを用いたデータ収集を行い論文化した(Berain Res. 2016 Apr 1; 1636:118-29. doi: 10.1016/j.brainres.2016.01.046)。内容としては、脳室下帯に存在する神経幹細胞は成長因子投与により増幅するものの分化が抑えられてしまうこと、成長因子投与を終了して初めて神経細胞へと分化を始めること、また、脳室下帯の内在性幹細胞を enhance するには、成長因子の投与期間の適切化が必要だということを発見した。最後の知見に関しては、われわれの実験では成長因子投与期間が7日が最も有効であり、それ以上投与を継続化すると neurogenesis は減弱してしまうという興味深い結果を得た。そのことを、脳虚血モデルを用いて検証すると、脳室下帯においても海馬歯状回においても侵襲により enhance される内在性幹細胞の活性を、成長因子短期投与でのみさらに boost でき、長期投与では逆に attenuate してしまうという興味深い同様の現象を確認した。このことは、同様の手法を将来的に臨床応用につなげるために大きな基盤となると確信している。
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Research Products
(4 results)