2017 Fiscal Year Annual Research Report
MicroRNA regulating metabolic stress enhances therapeutic sensitivity in glioma
Project/Area Number |
15K19973
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
小川 大輔 香川大学, 医学部附属病院, 病院助教 (70524057)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | microRNA / グリオーマ / microRNA-451 / Oct1 / AMPK |
Outline of Annual Research Achievements |
グリオーマのように急速に増大・浸潤する悪性腫瘍は、低酸素や低糖状態などの微小環境の変化に絶えずさらされており、こういった代謝性ストレスにうまく適応し、生存する必要がある。今回、グリオーマがいかにmicroRNAの発現を制御し、低糖環境下において生存しようとしているか、その機構および制御因子について検討したので報告する。MiR-451は当初、グリオーマの遊走時に最も発現抑制されるmicroRNAとして同定された。 MiR-451の発現制御は糖代謝に関連し、低糖環境では発現抑制、高糖環境では発現上昇がin vitroでも、in vivoでも認められた。この反応はprimary microRNAでも同様であり、転写レベルで発現制御されている、と考えられた。データベース検索を行い、miR-451の上流に結合領域をもち、糖代謝に関連する蛋白を調べたところ、Oct1が抽出された。1)Oct1は糖依存性にS335のリン酸化を受けていた。2)Oct1はS335の脱リン酸化依存性にDNAに結合していた。3)miR-451はOct1依存性に発現制御されていることがわかった。 低糖状態で、AMPKのKnockdownを行ったところ、miR-451の発現上昇がみられた。従来よりわかっていた、miR-451がCAB39を介して、AMPKを抑制しているのに加え、1)AMPKがOct1を抑制的にリン酸化(不活化)していた。2)さらにOct1の不活化によりmiR-451の転写抑制を認めた。 以上より、miR-451とAMPKは相互に間接的なネガティブフィードバック機構をもっていることがわかった。
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Research Products
(2 results)