2015 Fiscal Year Research-status Report
髄液中エクソソームのmicroRNA解析によるグリオーマ新規診断マーカーの開発
Project/Area Number |
15K19975
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
山下 大介 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (30750492)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | グリオーマ / microRNA / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、脳脊髄液中に含まれるエクソソーム内のmicroRNAプロファイリングを行い、新たな診断マーカーや治療効果判定法の開発を目的としている。以下、2015年度の研究計画に沿って本年度の研究進渉状況および研究成果について記載する。 まず、脳脊髄液中に含まれるエクソソーム内のmicroRNAプロファイリングを行うため、当院倫理委員会の承認の下、同意を得た膠芽腫患者5例(うち3例は髄液播種陽性例)とコントロールとして非腫瘍患者(正常圧水頭症患者)3例より脳脊髄液を採取した。引き続いて、採取した脳脊髄液中に含まれるエクソソームを単離し、RNA分画を抽出してマイクロアレイにて2,006個のmicroRNAの発現を網羅的に解析した。さらに、これらの結果を膠芽腫とコントロール、髄液播種の有り無しなどの群に分け、特徴的な発現を示す数種類のmicroRNAを同定した。しかし、これらは血清中に含まれるエクソソーム内のmicroRNAプロファイリング結果とは異なっており、さらなる検討が必要と考えられる。 今後は、臨床経過や病理学的所見に対応した詳細な発現解析を行う予定である。また、グリオーマ幹細胞培養液に含まれるエクソソーム内のmicroRNAプロファイリングの結果を参照し、共通して特異的な発現を認めたmicroRNA(グリオーマ幹細胞特異的microRNA)の性状解析を行い、新たな治療法としての可能性についても検討することも予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今回の網羅的解析によって、発現異常を示した数種類のmicroRNAを同定することが可能であったが、臨床検体(脳脊髄液)の収集に時間を要したため、臨床経過や病理学的所見に対応した詳細な発現解析が今年度中に間に合わなかった。それにより、特異的発現を認めたmicroRNAの性状解析を今年度中に行うことができなかったが、来年度中に実施予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
血清サンプルを用いたグリオーマ幹細胞特異的microRNAの同定も進めているので、それらの結果とも照らし合わせて、新たな診断マーカーや治療効果判定法となり得るmicroRNAを検索したい。
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