2015 Fiscal Year Research-status Report
光脳機能イメージングによるパーキンソン病に対する脳深部刺激療法効果発現機序の解明
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15K19984
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| Research Institution | Fukuoka University |
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Principal Investigator |
森下 登史 福岡大学, 医学部, 講師 (20750756)
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2015-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 脳神経機能回復 / ニューロモデュレーション / パーキンソン病 / 光イメージング / 機能的神経外科 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究はパーキンソン病の病態生理を光脳機能イメージング (Near-infrared Spectroscopy: NIRS) を用いて明らかにすることである。初年度では本研究の中核となる NIRS を使用したデータの有用性を試験するため、パーキンソン病をはじめとした様々な疾患で収集した。また、パーキンソン病に対する脳深部刺激療法の課題についても実臨床の現場から調査した。
それらのデータから、中枢性脳卒中後疼痛について興味深いデータが副次的に得られたことから、その疾患の発症メカニズムについて新たな理論を提唱し治療方法を発展させた。その研究結果は Journal of the Neurological Sciences と Frontiers in Human Neuroscience という査読有りのジャーナルに平成27年９月と平成28年4月にそれぞれ掲載された。パーキンソン病に対する外科治療の課題を、一つの合併症に基づき議論した論文については NMC case report journal というジャーナルに受理され、掲載されるのを待っている状況である。その他、本研究から派生した脳疾患や脳機能に関する論文を査読有りの英文のジャーナルに二本投稿し、それらはすでに掲載されている（Assistive Technology と Journal of the Neurological Sciences にて報告）。
パーキンソン病に対して脳深部刺激療法を行う前後での脳活動変化についてのデータを現在取りまとめており、近日中に査読有りの英文ジャーナルに投稿する予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脳深部刺激療法を行った一定数のパーキンソン病患者患者における短期データ収集が終了し、研究費申請時に目標としていた症例数に到達している。まずはこれらのうち初期のデータを pilot study としてとりまとめて論文として投稿すべく準備中である。また、本研究に派生した副次的な内容の研究については、上記の通りすでに何篇か査読有りの国際ジャーナルの誌面上にて報告している。そのため、本研究費によって助成されている課題の進展状況としてはおおむね順調と考えられる。一方で、本研究課題開始前には予想されなかった研究遂行上必要な NIRS 機器を扱う上での技術的な問題点に直面しており、これを解決するために新たな備品の購入の必要性に迫られている。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究結果の再現性および信頼性を確認すべく脳深部刺激療法を受けるパーキンソン病患者でのデータ収集をこれまで通り継続してゆく予定である。特に、術後長期経過観察後（術後半年）でのデータ収集が重要と考えられる。ただし、本研究対象であるパーキンソン病患者を積極的にリクルートするためには、アウトリーチ活動を精力的に行い、本研究について周知させる必要があると考えられる。
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| Causes of Carryover |
本研究費申請時には220万円を超える備品（NIRS用ビデオ撮影システム）購入のための予算を計上していたが、これは助成を受けた初年度予算を超えていたため、使用用途の変更が必要となったために次年度使用額が生じた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度では基本的に高額の備品購入予定はなく、NIRS 実験に必要な消耗品や論文投稿に必要な英文校正費用や open access journal 掲載などに予算をあてる。また、学会発表のための旅費にも使用する予定である。
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Research Products
(9 results)
