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2015 Fiscal Year Research-status Report

アンジオポエチン様因子2の切断を標的とする新規がん転移抑制法の開発

Research Project

Project/Area Number 15K20008
Research InstitutionTeikyo University

Principal Investigator

小田切 陽樹  帝京大学, 医学部, 助手 (60732740)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2017-03-31
Keywordsがん / 低分子化合物 / がん抑制遺伝子
Outline of Annual Research Achievements

TLL1発現を誘導する低分子化合物の探索・同定を行う目的で、CRISPR/Casシステムを用いたTLL1発現モニタリング細胞の作製を実施している。TLL1遺伝子のプロモーター下流にルシフェラーゼ遺伝子を挿入するため、TLL1遺伝子プロモーター領域を標的としたガイドRNAを複数設計し、ガイドRNAベクターの構築を行った。またルシフェラーゼ遺伝子をノックインするためのドナーベクターについても現在構築中であり、今後、構築したベクターを用いてTLL1発現モニタリング細胞を樹立し、TLL1発現を誘導する低分子化合物の探索・同定を行う。
TLL1の発現制御に関わる転写制御因子については、TLL1遺伝子プロモーター領域の配列情報を基にin silico解析により候補因子の抽出を行っている。膵がん細胞では、プロモーター領域のDNAメチル化によってTLL1の発現が抑制されていることが報告されていることから、プロモーター領域内のCpGアイランド周囲の領域を中心に検討したところ、複数の候補因子が抽出された。TLL1の発現は低酸素刺激で誘導されることが報告されており、実際、候補因子の中には低酸素応答に関わるHIF1aとヘテロダイマーを形成するARNTが抽出されている。ANGPTL2の発現も癌細胞増殖に伴う低酸素によって誘導され、癌細胞の浸潤・転移に寄与することから、骨肉腫細胞ではDNAメチル化などによりHIF1a/ARNTによるTLL1発現誘導が抑制され、結果として癌転移促進活性を有する全長型のANGPTL2タンパク質が増加し、病態促進に繋がることが考えられた。今後、HIF1a/ARNTを中心にTLL1の発現誘導機構の解明を進める予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

上記実績のごとく、概ね計画通りに進行中である。

Strategy for Future Research Activity

ANGPTL2は分泌タンパク質であるため、糖鎖修飾を受けていることは予想されていた。特にN型糖鎖修飾についてはANGPTL2のアミノ酸配列から修飾部位が既に明らかとなっている。最近、我々は、ANGPTL2タンパク質がN型糖鎖修飾のみならず、O型糖鎖修飾を受けていることを見出した。現在、O型糖鎖修飾部位の同定を進めており、今後、O型糖鎖修飾の有無とANGPTL2の癌転移促進作用との関連、TLL1の切断活性に対する感受性について検討する予定である。
また、前述したとおり、膵がん細胞では、プロモーター領域のDNAメチル化によってTLL1の発現が抑制されていることが報告されており、プロモーター領域内のCpGアイランド周囲の領域を中心に検討したところ、複数の候補因子が抽出されている。TLL1の発現は低酸素刺激で誘導されることが報告されており、実際、候補因子の中には低酸素応答に関わるHIF1aとヘテロダイマーを形成するARNTが抽出されている。ANGPTL2の発現も癌細胞増殖に伴う低酸素によって誘導され、癌細胞の浸潤・転移に寄与することから、骨肉腫細胞ではDNAメチル化などによりHIF1a/ARNTによるTLL1発現誘導が抑制され、結果として癌転移促進活性を有する全長型のANGPTL2タンパク質が増加し、病態促進に繋がることが考えられた。今後、HIF1a/ARNTを中心にTLL1の発現誘導機構の解明を進める予定である。

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Published: 2017-01-06  

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