2017 Fiscal Year Research-status Report
ofMRIで痛み伝達の脳内ネットワークと先行鎮痛による慢性痛予防の可能性を探る
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15K20034
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
竹村 佳記 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (70624922)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ofMRI / 術後慢性痛 / 神経障害痛 / pain matrix領域 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度まで、測定方法及び測定者間の手技の均一化、そしてより客観的な痛み評価を図る目的で、従来行ってきたvon Frey フィラメントを用いた痛みの評価方法から近年の論文にて発表されているダイナミックプランターを用いた評価方法に移行し、その条件設定を行って、当科での測定方法を確立した。その際、C57BL/6J雄性マウス(生後8週)を用いて、明室あるいは暗室下での1)刺激加重、2)測定時間、3)加重速度の3点について検討した。また当科では、過去の文献をもとに最大加重を5gとした。その結果を示す。1)暗室で測定した際、マウスが逃避行動を示す刺激加重に有意なばらつきが認められたが、明室では刺激加重が均一であった。2)暗室で行うよりも明室で行う方が測定時間のばらつきは認められなかった。3)加重速度10秒と20秒との間では、刺激加重に関して有意な差は認められなかった。以上より、明室の方が刺激加重および測定時間は安定し、加重速度には差が認められないことがわかった。今後は、この結果を元にダイナミックプランターを用いて動物の痛み評価を行い、更なる研究を進めていく予定である。 平成29年度の期間を含めた平成29年3月14日から平成30年2月22日までの間は、本研究とは異なるテーマに関する基礎研究を遂行するため海外留学していた。そのため、今後平成30年度にこの期間中にできなかった研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成28年度までは、従来よりもより客観的な痛み評価方法を取り入れ、その条件設定に時間がかかってしまったため、および研究時間の不足のために本研究を遂行できなかった。また平成29年度は海外留学をしていたために、本研究を遂行できていない。したがって、平成30年度は本研究の更なる研究を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、ダイナミックプランターによる神経障害痛モデルマウスの痛み評価を終え、Tgマウスの神経障害痛モデルの作製とそれを用いた実験に移行する予定である。もし仮に痛みの再現性に難渋した場合は、通常のマウスで作製した神経障害痛モデルマウスで既に得られている所見を元に、Tgマウスの神経障害痛モデルマウスで比較検討することを考えている。
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Causes of Carryover |
(理由) 今年度の大半は本研究とは異なるテーマの基礎研究を遂行するために海外留学しており、本研究に費やす時間がなかった。そのため、次年度に本研究を継続しようと考えているため。 (使用計画) 次年度繰越し金 1,201千円を、消耗品費501千円(実験動物400千円、その他101千円)、旅費700千円(研究打ち合わせ旅費200千円、海外学会発表旅費500千円)に分けて使用する予定である。
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