2017 Fiscal Year Annual Research Report
Role of Epac in bladder cancer
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15K20095
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
逸見 百江 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (40585890)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 膀胱がん |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、mRNAレベル、タンパク質レベルでのEpac1、Epac2発現を定量PCR法をウエスタンブロッティング法を用いて、ヒト正常膀胱組織とヒト膀胱癌組織で比較したところ癌組織においてEpac-1、Epac-2両者の発現が低下していることを明らかにした。さらに、同一患者由来の正常部位と癌部での発現比較においても同様の結果を得た。これらのことからEpac-1,Epac-2の癌での役割を明らかにすることを目的に次の実験を行った。初めに、同様の結果が細胞株でも得られるのかどうかを確認するために膀胱上皮癌由来細胞株kk47 細胞、UMUC3 細胞でのEpac-1,Epac-2の発現を正常膀胱上皮細胞と比較して確認したところ、組織の結果と同様にEpac-1、Epac-2の発現低下を認めた。 そこで、Epac-1発現ベクターを用いて、kk47 細胞、UMUC3 細胞に安定的にEpac-1を発現させ癌細胞に及ぼす影響をみたところ、Epac-1を強制的に発現させた細胞株において細胞同士の接着が高まっていることを見出した。そこで、細胞の生存に影響を及ぼす可能性が考えられたのでalamar blue法を用いて細胞の生存を確認したところ、Epac-1強制発現による細胞生存への影響は見られなかった。そこで、接着性の増加に伴って、癌細胞の遊走能が低下している可能性が考えられたため、創傷治癒解析を行った。その結果、Epac-1を過剰に発現した細胞株でその遊走性の顕著な低下を認めた。さらに、高発現させたEpac-1の局在の解析を行ったところ、細胞同士が接着している細胞膜付近で高い集積を示していた。これらのことから、癌細胞においてEpac-1発現を誘導することは細胞の遊走性を抑制することに重要であることが示唆され、これらをまとめてBiochemical and Biophysical Research Communicationsジャーナルに投稿し受理された。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Glutathione Primes T Cell Metabolism for Inflammation2017
Author(s)
Mak TW, Grusdat M, Duncan GS, Dostert C, Nonnenmacher Y, Cox M, Binsfeld C, Hao Z, Brustle A, Itsumi M, Jager C, Chen Y, Pinkenburg O, Camara B, Ollert M, Bindslev-Jensen C, Vasiliou V, Gorrini C, Lang PA, Lohoff M, Harris IS, Hiller K, Brenner D.
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Journal Title
Immunity
Volume: 46
Pages: 675~689
DOI
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