2016 Fiscal Year Research-status Report
母体血mRNAを用いた血管新生関連因子の発現比較による胎盤機能不全の解明
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15K20162
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
竹中 慎 昭和大学, 医学部, 助教 (60515211)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 妊娠高血圧症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
妊娠極初期の母体血液検体の収集に難渋している一方、これまでに作成した胎盤DNAメチル化プロファイルを用い、胎盤機能を評価する新たなマーカーを探索した。その結果、候補としてホメオボックスファミリー遺伝子の一つであるHOXC4遺伝子を見出した。そこで、正常妊娠症例20例、胎児発育不全(FGR)症例10例の胎盤からmRNAを抽出し、HOXC4の遺伝子発現量を測定し比較したところ、FGR症例の胎盤ではHOXC4の遺伝子発現量は有意に低値であった。よって、HOXC4の遺伝子発現量の測定は胎盤機能の評価法となる可能性があると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究に参加してくださる患者さんが少ない上、①血液採取後に流産となった、②妊娠経過は正常であった、などの理由で対象である胎児発育不全症例の妊娠初期母体血を収集するのに時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
血液採取時期において、妊娠極初期(6-8週)を必須とはせず、11週以降からの参加も許容し、研究の遂行を目指す。 胎盤による網羅的解析も導入し、胎盤機能評価の新たなマーカーの探索に努める。
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Causes of Carryover |
検体収取に難渋しており、DNA抽出、解析を延期したため、プライマーなどの試薬の購入を来年に延期した。またそれに伴い成果の発表も延期したため旅費は使用しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
DNA抽出、解析のため、試薬を購入する。成果発表を行う。論文投稿費にも充てる。
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