2016 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部扁平上皮癌幹細胞マーカーCD98の放射線耐性における役割
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15K20177
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
川嵜 洋平 秋田大学, 医学部, 助教 (00644072)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 放射線耐性 / 癌幹細胞 / 頭頚部扁平上皮癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
HO-1-u-1, Sa3, HSC2, HSC3, HSC4の5つの頭頸部扁平上皮癌細胞株を用いて、60Gyの放射線照射を行った。5つの細胞株とも、放射線耐性株では大きな細胞質を持ったものや間葉系に似た細長い細胞となり、形態学的な変化を認めた。CD98hcとCD326(EpCAM)の発現を調べた。どちらも癌幹細胞のマーカーとして候補になっているものである。放射線耐性株ではほぼ全ての細胞でCD98hcが陽性となった。CD326の発現に有意差は認められなかった。放射線耐性株ではCD98hcの発現が亢進していることは明白であった。また、無血清半流動培地で5つの細胞株を培養した。その結果、放射線耐性株ではより多くの大きいColonyを形成することができた。このことは放射線耐性株には癌幹細胞が多く含まれていることがわかる。更に無血清状態で、Migration Assayを行った。放射線耐性株では無血清状態でも遊走能が亢進していた。更にかねてより、頭頸部扁平上皮癌の癌幹細胞マーカーとされるCD44variantも調べた。CD44s陽性細胞が照射後に減少することは以前報告したが、今回、CD44v9の陽性細胞が放射線耐性株では有意に増加していた。CD98hcとCD44v9の陽性細胞が増加することでxCTやLAT1などのアミノ酸トランスポーターの増加と安定化が起っている可能性が示唆され、このことが酸化ストレスや細胞死からの回避と密接に関与していると考えられる。 CD44v9の発現亢進という事実が明らかになった為、放射線耐性に寄与するのはCD98hcだけでなくCD44v9も関与していると思われる。CD98hc+CD44v9+細胞をソーティングし、性質を検討したいと考える。癌幹細胞様の性質をもっているとすれば、今後治療とターゲットとなりうる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
CD44v9の発現亢進という新しい発見があり、CD98hc+CD44v9+細胞のソーティングを行いたいと考えた。その為、5つのCell lineをフローサイトメトリーで何度も検討する必要がある。CD98hc+CD44v9+をin vitro, in vivoで検討し、新たな癌幹細胞のマーカーとして確立したい。
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Strategy for Future Research Activity |
CD98hc+CD44v9+細胞の造腫瘍能の検討とアミノ酸トランスポーターであるLAT1,xCTの発現の検討。CD98hc+CD44v9+をターゲットとした治療法の開発を行う。
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Causes of Carryover |
in vitroまでの実験であり、新たな発見もあった。そのため、追加実験を繰り返していたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
試薬の更なる購入と、SCIDマウスの購入、飼育代。
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Research Products
(3 results)