2015 Fiscal Year Annual Research Report
スギ花粉症の感作・発症因子とPathogenic T細胞の機能との関連
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15K20183
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
飯沼 智久 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (00748361)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 花粉症 / アレルギー / T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
ボランティアを募りスギ花粉症の感作未発症者を選別し、免疫学的な手法を用いて検討した。その結果、未感作未発症者や感作未発症者とは異なりスギ花粉症の発症者にのみST2の発現を示すCD4T細胞が存在することを明らかにした。さらに3ステージでは、抗原刺激によるTh2細胞が産生するサイトカインパターンとIL-33への反応性が異なることを明らかにした。感作未発症者ではスギ花粉刺激に対してIL-4と少量のIL-13の産生を認めたがIL-33への反応は示さなかった。それに対し発症者ではスギ花粉刺激に対してIL-4の産生量では感作未発症者と変わらないもののIL-5やIL-13を多く産生し、さらにIL-33へ反応することが可能であり、多量のIL-5とIL-13を産生した。そこで我々はIL-33への反応性がPathogenicityを担うと考え、感作未発症者を花粉飛散期前後の経過を観察した。すると新規発症者ではスギ花粉飛散後にST2の発現が高いことはもちろんのことであるが、飛散期前、つまりは発症前からST2の発現上昇ならびにIL-33への反応性が高いことが示された。本結果により、予防的に舌下免疫療法を行う場合の対象マーカーにST2の発現が利用できる可能性が示され、有効的な予防舌下免疫療法の足掛かりになると思われる。
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