2015 Fiscal Year Research-status Report
上気道における難治性好酸球性炎症性疾患におけるエンドタイプの確立
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15K20231
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
中山 次久 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (50408431)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 好酸球性副鼻腔炎 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
上気道における難治性好酸球性炎症性疾患には、好酸球性副鼻腔炎と好酸球性中耳炎が挙げられる。本研究では、好酸球性副鼻腔炎とともに、好酸球性副鼻腔炎に続発する好酸球性中耳炎を慢性副鼻腔炎の中から一つのエンドタイプとして抽出することにより、その発症機序を明らかにすることを目的とした。 エンドタイプを明らかにする前段階として好酸球性副鼻腔炎および非好酸球性副鼻腔炎に特徴的なバイオマーカーを明らかにすべく、JESREC score>=11および組織中好酸球数>=70の好酸球性副鼻腔炎とJESREC score<11および組織中好酸球数<70の典型的非好酸球性副鼻腔炎の鼻茸、コントールとして鉤状突起を採取した。これらのmRNAを抽出して網羅的に遺伝子発現を検討すべく、マイクロアレイ解析を行った。現在病態間における比較検討をし、データ解析中である。 さらに、マイクロアレイで明らかになったバイオマーカーのValidation studyとエンドタイプを確立するために大規模な症例収集が必要なため、多施設でコンソーシアムを組み、検体収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究遂行にあたっての検体収集は、多施設でのコンソーシアムを形成し順調に症例登録が進んでいる。また、バイオマーカー候補遺伝子も明らかになっており、解析も順調である。また、タンパク質発現についてはマルチプレックス発現定量解析を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
マイクロアレイ解析で明らかになったバイオマーカー候補遺伝子について、独立集団でのValidation studyを行うとともに、これらのバイオマーカーを用いて、クラスター解析を行い副鼻腔炎におけるエンドタイプの確立を目指す予定である。
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