2018 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation for a novel glaucoma treatment drug with siRNA-atelocollagen complex.
Project/Area Number |
15K20267
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
石川 慎一郎 佐賀大学, 医学部, 講師 (00404129)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 神経保護 / 虚血再灌流 / アポトーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
Wisterラットの眼内に、Caspase3に対するsiRNAを修飾したアテロコラーゲンの導入を行い、110mmHgの加圧を60分間行い、虚血再灌流モデルを作成した。これまでの研究結果から網膜神経節細胞の減少について、7日後の回収にて抑制される傾向が確認されたことから、虚血再灌流後2日後に回収を行い計測を行った。視神経節細胞数はラットの上丘にフルオロゴールドを虚血再灌流直前に導入した。4%パラホルムア ルデヒドにて網膜を固定後、眼球摘出を行い、網膜伸展標本を作成し、蛍光顕微鏡下で1 mm×1mmの範囲で蛍光標識されている視神経節細胞数を、視神経付近、視神経と赤道部、赤道部付近から4カ所で計測し、細胞の異型性 、視神経節細胞数について観察を行うことにより、評価を行った。得られた網膜サンプル表面に、アテロコラーゲンの残留を認め、アテロコラーゲンの残留部位と残留していなかった部位の網膜において、網膜神経節細胞数は両群で差異を認めなかったこ とから、Caspase3 siRNA修飾したアテロコラーゲンの直接的な接触により、短期的な網膜神経節細胞に対する影響がないことを確認した。アテロコラーゲン単体導入群を対照群とした評価において、Caspase3を修飾したアテロコラーゲン導入群では、虚血再灌流後7日と同様に網膜神経節細胞数の減少が抑制される傾向を認めた。また、細胞の異型性の評価においても、アテロコラーゲン単体導入群を対照群と比較して、Caspase3を修飾したアテロコラーゲン導入群では、細胞の形態が保たれる傾向を認めたことから、Caspase3を修飾したアテロコラーゲン導入により、網膜虚血再灌流後早期に、網膜視神経節細胞の障害が抑制されることが示唆された。
|