2016 Fiscal Year Annual Research Report
Pathology of age-related macular degeneration using polarized RPE cells
Project/Area Number |
15K20270
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
寺崎 寛人 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (20746888)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 加齢黄斑変性 / 網膜色素上皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度には、臨床で用いられている3種類の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)阻害薬(Bevacizumab/Ranibizumab/Aflibercept)の極性をもつ網膜色素上皮細胞(RPE)に対する細胞毒性、バリア機能について研究し、影響がないことが分かった。次に、各薬剤の極性RPEが分泌するVEGFの抑制作用を比較し、RPEの上方に分泌されたVEGF(生体内では感覚網膜側に分泌されたVEGFに相当)はいずれのVEGF阻害剤でもほぼ完全に抑制されたが、RPEの下方に分泌されたVEGF(生体内では脈絡膜毛細血管側に分泌されたVEGFに相当)は、その抑制作用が薬剤によって異なり、BevacizumabよりもAfliberceptとRanibizumabの方が強力であることが分かった。更にこれらの抗VEGF薬の極性RPEの透過率をエライザ法で検証し比較した結果、RanibizumabがBevacizumabよりも極性RPEを約1.7倍多く透過することとAfliberceptがBevacizumabよりも極性RPEを3割程度透過しにくいことが分かった。 本年度は、上記の結果を確認するためにVEGFエライザ法の再現性・精度の評価を行った。具体的には抗VEGF薬が結合したVEGFが生理活性を失っていることを確認するために、ヒト血管内皮細胞を1)VEGF2)各抗VEGF薬+VEGFのいずれかで共培養し、細胞増殖能を調べた。 その結果、抗VEGF薬が結合したVEGFでは、確かに細胞増殖能、遊走能が低下していることが分かった。つまり、初年度行った結果は信頼性が高いということが分かった。本研究では、AMDの治療で用いられている抗VEGF薬のRPEの透過性に違いがあることを初めて発見し、報告することができた。
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[Journal Article] PERMEABILITY AND ANTI-VASCULAR ENDOTHELIAL GROWTH FACTOR EFFECTS OF BEVACIZUMAB, RANIBIZUMAB, AND AFLIBERCEPT IN POLARIZED RETINAL PIGMENT EPITHELIAL LAYER IN VITRO.2017
Author(s)
Yoshihara N, Terasaki H, Shirasawa M, Kawano H, Sonoda S, Yamaguchi M, Hashiguchi T, Hisatomi T, Ishibashi T, Sakamoto T.
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Journal Title
Retina
Volume: 37
Pages: 179-190
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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