2015 Fiscal Year Research-status Report
メラニン関連自発蛍光を用いた非侵襲的眼底イメージング手法の開発
Project/Area Number |
15K20273
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
山岸 哲哉 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (40733572)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 加齢黄斑変性 / メラニン / 自発蛍光 / 非侵襲 |
Outline of Annual Research Achievements |
【メラニン関連自発蛍光と病態との関連の検討】 本年度は疾患眼を中心に網羅的にNIR-FAF画像を撮影した。従来より撮影されている画角30°に加えて、専用の前置レンズを用いてより広角な画角55°のNIR-FAF画像も撮影を行った。なお、当初予定であった画角102°のNIR-FAF画像に関しては既存の撮影条件・撮影機器では十分な光量が得られず鮮明なNIR-FAF画像取得が難しいことも明らかとなった。これに関しては今後撮影方法の工夫によるNIR-FAF画像取得が可能かどうか、平成28年度に試行を重ねて行く予定である。 得られた画角30°および画角55°のNIR-FAF画像を網羅的に解析した。症例によってNIR-FAF画像上に脈膜膜血管陰影が観察される程度に差があることを発見し、この脈絡膜血管陰影を3段階にスコア化した(以下、血管陰影スコア)。50歳以上の高齢者の視力障害の主たる原因疾患のひとつとして加齢黄斑変性が挙げられるが、我々はこのNIR-FAF画像の血管陰影スコアが加齢黄斑変性の種類(サブタイプ)やその病態の主座である脈絡膜新生血管の位置と関連があることを明らかにし、これを学会で報告した。 従来は加齢黄斑変性は前駆病変を有している場合ハイリスクであるとされてきたが、発症した場合どのようなサブタイプや臨床像となるかは予見不可能であった。このNIR-FAF画像の血管陰影スコアは、非侵襲的に取得できる画像を用いた簡便な疾患発症予測法として臨床利用が可能な可能性があると考える。また本報告の内容は未だにブラックボックスとして未解明な点が多い脈絡膜の新たな観察法として今後も検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本計画の目的のひとつである画角102°のNIR-FAF画像に関しては、既存の撮影条件・撮影機器では十分な光量が得られず鮮明な画像が得られないことが明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
画角102°のNIR-FAF画像取得に関しては、今後撮影方法の工夫による画像取得が可能かを試みる。
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Research Products
(1 results)