2015 Fiscal Year Research-status Report
TFTモニターによるPulsar視野とサイズ変調静的視野の有用性の検討
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15K20281
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
平澤 一法 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (80724343)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | サイズ変調視野 / Pulsar視野 / TFTモニター / 静的視野 / OCTOPUS視野計 / 一致性 / 緑内障 / 検出能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
① 早期から中期までの緑内障患者におけるPulsar視野の緑内障検出能力の検討では、中期の緑内障であれば確実に異常を検出できることが自験例から明らかとなったため、早期の緑内障に限って検討した。視野異常が出現する前の早期緑内障の検出能力は、光干渉断層計に劣るが、視野異常が僅かに出現している早期緑内障では光干渉断層計やFlicker視野と同等かそれ以上の検出能力を有していた。 ② サイズ変調静的視野24-2と通常の静的視野24-2の一致性の検討では、従来より使用されているHumphrey視野計と比較した結果、グローバルインデックスは相関係数0.8以上であり良好な一致性を示した。信頼性指標は偽陰性がサイズ変調視野の方が大きかったが、これは測定アルゴリズムの問題であり、サイズ変調が影響しているものでは無かった。各測定点の一致性は、固視点近傍ほど相関が低くなったが、これもサイズ変調が影響しているとは考えにくく、固視微動と神経節細胞の分布の影響と考えられた。 ③ サイズ変調静的視野10-2と通常の静的視野10-2の一致の検討では、従来より使用されているHumphrey視野計と比較した結果、グローバルインデックスは相関係数0.8以上であり②の検討同様に良好な一致性を示した。信頼性指標や各測定点の一致性も②と同様の結果を示した。
以上を踏まえると、TFTモニターをベースとするサイズ変調視野とPulsar視野どちらも臨床的有用性は高いと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.早期から中期までの緑内障患者におけるPulsar視野の緑内障検出能力の検討では、データ計測も残り数例であり、2016年度に開催される国内および国際学会で発表予定であり、論文執筆(海外雑誌)も同時に進行している。年内には完結すると思われる。 2.サイズ変調静的視野24-2と通常の静的視野24-2の一致性の検討では、2015年度の国内および国際学会で発表し、論文も海外雑誌に受理された。 3.サイズ変調静的視野10-2と通常の静的視野10-2の一致の検討では、2015年度の国内および国際学会で発表し、論文も海外雑誌に投稿中である。
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Strategy for Future Research Activity |
1.早期から中期までの緑内障患者におけるPulsar視野の緑内障検出能力の検討では、残り数例ではあるがデータ計測、学会発表、論文執筆が残っているため早急に完結させる。 2.サイズ変調静的視野10-2と通常の静的視野10-2の一致の検討では、論文受理まで到達していないため早急に完結させる。
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Causes of Carryover |
視野解析ソフトHfa-Files(¥556,200)の購入予定であったが、論文校正費等(その他)の支出が予定をオーバーしてしまったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の費用が入り次第購入する。
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