2016 Fiscal Year Annual Research Report
Characteristics and prevalence of uveitis in CIHHV-6 patients
Project/Area Number |
15K20293
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
吉川 匡宣 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (20632764)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ぶどう膜炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
Chromosomally integrated HHV-6(CIHHV-6)は、HHV-6ゲノムがヒト染色体へインテグレートされる先天感染経路を持つ。現在までに、眼科領域でHHV-6に関連したぶどう膜炎の報告は少数だが、各症例でHHV-6 DNAが高コピー数で検出されている。しかし、CIHHV-6と眼疾患についての関連は未知であるため、あくまで、活動性HHV-6感染に関連して発生したぶどう膜炎と結論されている。本研究ではCIHHV-6感染者におけるぶどう膜炎発生の割合と機序を検索することが目的である。 本研究ではヘルペス感染が疑われる眼疾患患者に対して前房水採取への同意を得て、ヘルペスマルチプレックスPCRを行った。対象症例は27例27眼(男性12例、女性15例)、年齢は平均63.1±14.5歳(34歳から85歳)であった。原疾患は虹彩炎12眼、ぶどう膜炎6眼、眼内炎1眼、サイトメガロウイルス網膜症1眼、急性網膜壊死4眼、続発緑内障2眼、ヘルペス性角膜炎1眼であった。ヘルペスマルチプレックスPCRの結果はCytomegalovirus 陽性4眼、Herpes simplex virus-1 陽性 2眼、Varicella Zoster virus 陽性2眼、Epstein-Barr Virus 陽性1眼、陰性18眼であった。本研究の目的であったヘルペスウイルス6型は検出されなかった。したがって眼疾患におけるヘルペスウイルス6型の陽性頻度は低いと推測された。研究目的であるCIHHV-6感染者におけるぶどう膜炎の割合や頻度は不明であった。今後さらに症例を増やして検討が必要と考えられた。
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