2015 Fiscal Year Research-status Report
腸管運動不全に対するヒト歯髄幹細胞を用いた神経堤細胞移植治療に関する研究
Project/Area Number |
15K20301
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
藤村 匠 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (80573443)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 歯髄細胞 / 腸管運動不全 / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題における平成27年度の計画は①ヒト歯髄由来神経堤幹細胞の詳細な解析、②ヒト歯髄幹細胞を用いた免疫不全ヒルシュスプルング病モデルマウスへの移植、③ヒト神経堤幹細胞のヒルシュスプルング病モデル動物への移植と、生着・分化実験であった。 ①使用予定のマウス、ヒト歯髄細胞の発現しているマーカーをフローサイトメトリーと免疫組織化学染色で評価し、腸管運動不全の改善に必要と考えられる神経、グリアマーカーを発現していること、さらに時期によっては神経堤細胞マーカーを発現していることを確認した。②発光タンパクで標識し、可視化したマウス歯髄細胞を腸管運動不全モデルマウスに移植し、 in vivoでの観察を行い、2ヶ月以上にわたり、生着し続けることを確認した。③①、②の結果を踏まえ、ヒト歯髄細胞を発光タンパクでラベルし可視化し、免疫不全腸管運動不全モデルマウスに移植し、2ヶ月以上にわたって生着し続けることを確認した。分化能の評価に関しては遅れており、免疫組織化学染色を用いた評価が現在進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
分化能の評価が遅れている以外は予定通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
モデルマウスに移植した細胞の分化傾向の評価を行う。細胞移植した腸管の運動機能評価方法は確立したものと新規のものを含めて行う予定。さらに移植サンプル数の増加を目標とする。
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Causes of Carryover |
一部、実験動物を自科の研究室で管理していたため、動物飼育費用支出が削減された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験動物・試薬購入、学会発表旅費として使用予定。
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Research Products
(2 results)