2016 Fiscal Year Annual Research Report
Anti-tumor effect of Pyrrole-Imidazole Polyamide(PIP) targeting angiogenic system in neuroblastoma
Project/Area Number |
15K20302
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
植草 省太 日本大学, 医学部, 専修医 (70746338)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | Neuropilin1 / Integrinβ |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト神経芽腫細胞株SK-N-ASに対して、Lipofection法によりsiRNAを導入し、NRP1の発現抑制による、浸潤・遊走能の変化を解析した結果、浸潤能の亢進(P=0.00063)、および遊走能の亢進(P=0.032)を認めた。NRP1の発現を抑制し、浸潤・遊走能に関与する蛋白としてIntegrinβ1、Vimentin、E-Cadherin、N-Cadherin、Matrix Metalloproteinase(MMP)-2、MMP-9の発現をWestern blottingにより解析した。Integrinβ1下流の活性について、FAK-PI3K経路のリン酸化状態をWestern blottingで解析し、Integrinβ1下流のF-actinの重合をPhalloidin染色で評価した。 浸潤・遊走能の亢進に関与する因子として、NRP1の発現抑制により、Integrinβ1がmRNAレベル、蛋白レベルでともに発現が亢進した。さらにIntegrinβ1下流のFAK-PI3K蛋白のリン酸化の亢進とF-actinの重合の亢進を認めた。Integrinβ1は細胞膜上でIntegrinαとサブユニットを形成し、細胞外基質との結合性を高め、腫瘍の進展に関与するほか、細胞内では、FAK-PI3K経路を介して細胞浸潤・遊走のシグナルを伝達する。 本実験の結果、NRP1発現の減弱により増加したIntegrinβ1発現によって、神経芽腫細胞の浸潤や転移が起こりやすくなる可能性が示唆された。 一方、MMP9高発現の神経芽腫細胞株に対し、MMP9を標的としたPIPによる発現抑制効果をRNAレベルではReal-time RT-PCRで、蛋白レベルについてはWestern blottingで解析した。濃度、時間を変えてPIPを投与したが、有意なMMP9の抑制効果は得られなかった。
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Research Products
(3 results)