2017 Fiscal Year Annual Research Report
To develop a novel treatment against lymphangioma applying signaling pathway for proliferation and survival of lymphatic endothelial cell
Project/Area Number |
15K20304
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
高橋 正貴 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 細胞医療研究部, リサーチアソシエイト (10626766)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | リンパ管腫 / リンパ管奇形 / ラパマイシン / OK-432 / ブレオマイシン |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は以前からヒトリンパ管腫由来リンパ管内皮細胞HL-LECの培養法の確立を行い、これまでに20株以上細胞株を樹立してきた。さら にHL-LECの解析を行い、HL-LEC自体が嚢胞を形成する異常な性質を有する事を明らかにしてきた。また、HL-LECは有限のソースであるため恒久的な活用は困難であるため、不死化細胞株を樹立して実験を行ってきた。ンパ管腫は細胞生物学的には良性とされるが、臨床的には「悪性」の経過をたどる。現行の治療法は無効なことが多く、有効性の高い治療法は確立されていない。一部のリンパ管腫に有効とされるOK-432とブレオマイシンは濃度依存性に殺細胞効果を有するが、それぞれのED-50を明らかにした。ブレオマイシンはDNA合成阻害剤であることが分かっているが、OK-432の作用機序は不詳である。OK-432の作用機序を明らかにすべくマイクロ アレイによる解析を行った結果、アポトーシスを誘導する可能性が示唆された。すなわち、局所的に投与されたOK-432は病変特異的なリンパ流に乗って病変全体へ行きわたり、停留し、エンドサイトーシスによって病変部リンパ管内皮細胞に取り込まれてアポトーシスを誘導するのである。このことを定量的、定性的に示すべく実験を行った。 また、mTOR経路の阻害剤であるラパマイシンは一定以上の濃度で細胞増殖抑制効果を示 すが、殺細胞効果を示さない可能性がある事がわかった。
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