2017 Fiscal Year Annual Research Report
Exploration of lymphatic vessel regeneration mechanism by artificial lymph node transfer
Project/Area Number |
15K20330
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
秋田 新介 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00436403)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | リンパ浮腫 / 人工リンパ節 / 人工リンパ管 / リンパ管新生 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス腎被膜下に人工リンパ節を作成する際に、脂肪由来幹細胞単独、脂肪由来幹細胞+サイトカインの使用群いずれにおいても、リンパ節用の濾胞を形成する組織の形成は見られたものの、podoplanin染色で確認できる明確なリンパ管の増生は認めなかった。 さらに、皮下リンパうっ滞環境下においてのリンパ管増生に期待し、腹部リンパ浮腫モデルを作成し、(Ogata F, et al.; 2016., Yamaji Y, Akita S, et al.; 2018.)、皮下にて人工リンパ節の作成を行い、脂肪由来幹細胞単独、脂肪由来幹細胞+サイトカイン使用群いずれもICG蛍光リンパ管造影にて新生リンパ管の流入が確認できず、病理標本上もリンパ管の増生を認めなかった。 一方で、マウス腹部リンパ浮腫モデルにおいて、自家リンパ節移植を行った場合においてのリンパ管の新生についてもこれまでに報告されておらず、対側鼠径からの有茎自家リンパ節移植モデルを作成し、リンパ管の新生と新生リンパ流についての観察を行った。血流を持つリンパ節移植モデルにおいても、新生リンパ管の流入を認める個体と、認めない個体とが存在することがわかり、その差異を生じさせる原因が焦点となった。 リンパ管の流入を認めない個体においては、①移植リンパ節を迂回したルートで新たなリンパ流が発達している。②移植組織周囲の瘢痕形成が強い。ことなどが特徴として認められた。①は②の結果、リンパ流がほかの部位へ発達を認めた可能性があり、周囲の瘢痕形成がリンパ管の再生を阻害する主な原因である可能性が示唆された。 また、昨年度より引き続きラビット耳介リンパ浮腫モデルにおけるリンパ管細静脈吻合手術において、人工リンパ管を用いた。人工リンパ管内へのリンパ管内皮細胞の移動は3mm以上の進展はなく、臨床応用を目指すにはさらなる工夫が必要と考えられる。
|
Research Products
(2 results)