2015 Fiscal Year Research-status Report
心停止心肺蘇生後に活性化される炎症系細胞が引き起こす虚血性脳神経障害の機序の解明
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15K20344
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤吉 哲宏 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50452785)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 蘇生後の脳神経細胞障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
心肺停止患者が蘇生に成功して心拍が再開したとしても、虚血による脳神経細胞の障害が患者の予後を低下させる。虚血性脳神経細胞障害の機序は単に酸素供給不足だけでなく、虚血後に活性化される免疫系細胞の関与も重要な機序の一つであることが報告されている。我々は心停止・心肺蘇生後のマウスに免疫系細胞の活性化を抑制する薬剤(4-PCO)を投与することで、虚血性脳神経細胞障害が軽減するのではないかということを証明しようとしていた。しかし、4-PCOだけでは脳神経細胞障害が完全には抑制されないことが報告されてしまった。そこで、今後の方針を再検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
概要の通り、研究課題の一部修正が必要であることから、研究計画書作成と動物実験申請を再度行う必要があるが、次の研究内容の目標の決定に時間がかかってる。
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Strategy for Future Research Activity |
虚血後に活性化する免疫系細胞を選択的に抑制できる方法を検討することで、脳神経細胞障害の機序がさらに明確になると仮定している。特に比較的単純に特異的に抑制が可能で、かつ脳神経細胞障害への関与が大きいと報告されているインターロイキン(IL)系の機序を初段階として評価する。
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Causes of Carryover |
平成27年度は研究内容の変更に伴い実験動物、薬剤、器具の購入を延期したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度に購入を予定していた実験動物、実験器具を購入する。数量や動物種、機種等に変更はなし。薬剤は研究内容に応じて購入するため、変更が必要である。
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